2014 Fiscal Year Annual Research Report
ナノメディシン開発の高効率化に資するナノマテリアルの生物学的修飾技術の開発
Project/Area Number |
12J00488
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平井 敏郎 大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノマテリアル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、がんや感染症をはじめとする未だ有効な治療薬の無い疾患に対して有効なナノマテリアル創薬の開発を高効率化するべく、ナノマテリアルの潜在能力を最大限に担保できる生物学的な表面修飾技術の開発を目指している。当該年度は、最終年度として、これまで、非晶質ナノシリカを用いて行ってきた無機粒子免疫による抗体誘導法の、他の粒子に対する汎用性を検討するため、DDS担体や診断薬として期待される金ナノ粒子と、同様に金属のナノ粒子である銀ナノ粒子、ニッケルナノ粒子を用いた解析を実施した。この結果、少なくとも金属ナノ粒子に対しては、粒子のサイズの制御のみでは、普遍的に抗体誘導を行える手法を確立することはできないことが明らかとなった。従って、本研究において着眼してきた、サイズを制御する観点のみでは、全てのナノ粒子に対する抗体産生を介した生物学的修飾を行うことはできないことが明らかとなった。一方で、本検討の中で、銀やニッケルといった一部の金属ナノ粒子によって、抗体ではないが、T細胞性の特異的免疫応答が誘導される可能性を見出した。抗体産生、T細胞性の免疫応答に依らず、ナノ粒子により、獲得性の免疫応答が誘導される可能性があることは、今後の安全なナノマテリアル創薬を推進する上で、注意しなければならない観点である。今後もナノマテリアルによる獲得免疫応答誘導という新たな視点を取り入れた研究を進めることが、ナノマテリアルの安全性担保、そしてナノマテリアル創薬の高効率化に資する技術の発展に重要であると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)