2014 Fiscal Year Annual Research Report
アンチセンス医薬を志向した革新的人工核酸コンジュゲートの創成研究
Project/Area Number |
12J00514
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森 和土 大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 人工核酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
採用3年度目である平成26年度は、「核酸塩基の回転角」がオリゴヌクレオチドのRNA結合親和性へ与える効果を詳細に調べるとともに、どの位置に塩基を配置すればより高いRNA結合親和性を獲得できるのか解明するべく研究を行った。塩基部の回転角がRNAに近い舟型ピラノース核酸誘導体を2種類設計し、L-マンノースからそれぞれ9工程、14工程で目的のヌクレオシドの合成を達成した。得られたヌクレオシドをホスホロアミダイト体へと誘導し、DNA自動合成機を用いてオリゴヌクレオチドへと導入し、その相補鎖結合親和性をTm値を指標として評価した所、どちらの類縁体も初代舟型ピラノース核酸と比較して、高いRNA結合力を示した。このことから、核酸塩基の回転角が二重鎖結合親和性に影響を及ぼす重要な因子であるということがより明確となった。また、今回合成した類縁体の内、リン酸ジエステル結合部を基準とした「核酸塩基の傾き」が非常に大きい類縁体はRNA結合力がやや低下する結果となったことから、核酸塩基とリン酸ジエステル結合部との相対配置がRNAに近いことがRNAとの安定な二重鎖形成に重要であることが明らかになった。 一方で、舟型ピラノース核酸類の糖部は天然のDNAやRNAと全く異なる構造であるにも関わらず高い相補鎖結合親和性を有していることを考えると、人工核酸の設計指針として糖部がフラノース環と全く異なる構造であっても、リン酸ジエステル結合部と核酸塩基の相対配置が適切であれば、安定な二重鎖を形成する可能性が高いと考えられる。今後、この設計指針を基にすることで、斬新な構造を有する人工核酸が創出されることが期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)