2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J00601
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小嶋 季輝 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 方法知 / 学習情報処理 / 原学習 / 二次学習 / 概念主義 / 文字言語 / 音声言語 |
Research Abstract |
本研究の目的は, 方法知を表現する言語的伝達(内容知)を媒介した方法知の学習について検証し, その特定の言語的伝達の種類と機能(効果)及び課題に対する適用条件と適用範囲を明らかとすることにある, それゆえ, 「言語的伝達を媒介した方法知の学習に関する研究」を上位の研究課題とし, それを達成するために3つの下位研究課題を進めるものである. 本年度は, 「(1)研究データの採取・分析方法の理論的検討」, 「(2)学習者の主観性に基づく学習研究による仮説生成」, 「(3)上記仮説の検証による方法知を表現する言語的伝達の基本的性質の同定」の3つの研究課題からなる本研究の2年間全体の計画のうち, 2点目と3点目の研究課題に取り組んだ. 第二の研究課題「学習者の主観性に基づく学習研究による仮説生成」については, 実際の学習場面における学習者の学習者現実に関するデータを採取し, 学習者の主観的解釈の変化, 学習の深化に伴う理解の変遷に関して調査を行った. これは前年度からの実施している調査の継続であり, 引き続き大学生の学習者を対象に行った. 第三の研究課題「上記仮説の検証による方法知を表現する言語的伝達の基本的性質の同定」については, 第二の研究課題にて実施した調査において採取したデータより生成された仮説から, 前年度実施の調査によっても裏付けられる「第一次学習(/原学習)内容に関する主観的ラベリング(/ネーミング)と教授者使用用語の近接性」及び「第二次学習を促す学習展開」の2つを選択し, 検証を行った. 結果, 音声言語的伝達を対象として実施した調査ではあったが, 学習者が音声と文字双方の言語的伝達を区別しないことを条件(=学習情報処理上の性質)とすることで限定的に検証されることが示された. これは, 前年度先行して行った学習者に関する認識論の理論面からの再検討により示される概念主義的学習情報処理のモデルを支持するものであった.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(2 results)