2013 Fiscal Year Annual Research Report
複数種ナノ結晶析出制御に基づいた透明結晶化ガラスの機能多元化
Project/Area Number |
12J00806
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
庄 逸煕 京都大学, 人間環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 透明結晶化ガラス / 遷移金属 / 広帯域増幅器 |
Research Abstract |
1. 透明結晶化ガラスの元化のテーマに基づき、Cr4+, 賦活透明結晶化ガラスに関する研究を行った。 Zn2SiO4、Mg2SiO4、Li2ZnSiO4、またはLi2MgSiO4の組成を持つナノ粒子を其々に析出した透明結晶化ガラスの作製に成功した。これらの透明結晶化ガラスを広帯域光増幅器のホスト材料として、応用することを検討するために、吸収スペクトル、発光スペクトル、蛍光寿命測定、及び量子収率測定を行った。Cr4+の結晶場強度によって、Cr4+の近赤外広帯域発光を、1130ナノメートルから1350ナノメートルに変調し、それに対する室温の発光寿命を、6マイクロ秒から100マイクロ秒に延長した。特に、Li2ZnSiO4を析出した透明結晶化ガラスの量子収率は、17%に達し、広帯域増幅器の材料として、光通信に応用される可能性を強く示した。 2. 赤色長残光蛍光体および長残光結晶化ガラスに関する研究において、遷移金属Cr3+を発光中心とし、研究を行った。 Cr3+-Bi3+共添加ZnGa204赤色長残光蛍光体中、GaをAlに部分的置換したによって、Cr3+のサーモルミネセンスピークが高温にシフトした。これは、Alの置換によって、赤色長残光に寄与する電子トッラプの深さが増大したためであると考えた。Al置換した蛍光体は深いトッラプを持ち、室温(20度)の長残光強度がAl置換しない試料より弱かった。しかし、高温(80度)で、Al置換した蛍光体は、より優れた長残光特性を示した。室温(20度)で、Al置換した蛍光体中捕獲された電子は、外部の近赤外光刺激を受け、効率的に解放できる。この論文に提唱した、近赤外光刺激一近赤外長残光は将来のバイオイメージングに応用する可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(6 results)