2013 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度フッ素MRIプローブを応用した遺伝子発現のin vivoイメージング
Project/Area Number |
12J00895
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松下 尚嗣 大阪大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | <19>F MRI / シリカナノ粒子 / ドラッグデリバリーシステム |
Research Abstract |
^<19>F MRI (Magnetic Resonance Imaging)は、非侵襲的にバックグラウンドがないin vivoイメージングが可能である。申請者は、希土類金属の常磁性効果を利用して、遺伝子発現を可視化する^<19>F MRIプローブを開発し、生細胞遺伝子発現の^<19>F MRI検出に成功した。しかし^<19>F MRIは感度が低く、in vivoで機能するプローブ開発には高感度化が必須である。一方DDS (Drug Delivery System)研究は、薬物キャリア開発、刺激応答性の薬物放出制御は広く研究されているが、放出後の薬剤動態をin vivoで追跡した研究例は極めて少ない。つまり、薬物放出箇所の同定が難しいという問題を抱えている。この問題を解決する為に、パーフルオロクラウンエーテル内包メソポーラスシリカナノ粒子を設計した。パーフルオロクラウンエーテルは、分子内に20個のフッ素を有している為、非常に高い^<19>F MRI感度を持っている。しかし、その一方で、脂溶性が高く、反応性が低いという理由から機能性^<19>F MRI造影剤として用いられてこなかった。そこで、メソポーラスシリカナノ粒子の内部に内包した。メソポーラスシリカナノ粒子は、分散性が高く、表面化学修飾による機能化が容易である為、パーフルオロクラウンエーテルが抱える問題を同時に解決出来ると期待した。さらに、メソポーラスシリカは、直径2~5nm程度のメソ孔を多数有しているため、薬物が内包可能である。さらに、機能性分子の修飾によって、薬物放出制御が可能である。したがって、パーフルオロクラウンエーテル内包メソポーラスシリカナノ粒子は、高感度に^<19>F MRIで追跡可能な刺激応答性薬物キャリアになると期待される。このナノ粒子は、^<19>F MRIによる分子イメージング研究と、DDS研究を大幅に加速させる強力な分子ツールになることが期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(2 results)