2014 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝学的解析可能な多剤超感受性酵母の作製と薬剤標的分子・作用機構解析への応用
Project/Area Number |
12J01199
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
知念 拓実 筑波大学, 生命環境系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 多剤感受性酵母 / 薬剤結合部位 / γ-Tubulin特異的阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
「背景・目的」細胞骨格の一つである微小管はalpha/beta-tubulinのヘテロ二量体が重合・脱重合を繰り返して形成され、有糸分裂における染色体の分離に必須である。そのため微小管阻害剤は抗がん剤として臨床応用されている。しかしながら微小管は正常細胞の機能にも必須であるため、微小管阻害剤は様々な副作用を引き起こす。そのため新たな作用機構を示す微小管細胞骨格阻害薬の開発は副作用の少ない抗がん剤の開発に重要である。微小管は中心体に局在したgamma-tubulin複合体を足場にして重合を開始する。Gamma-tubulinは間期の細胞では細胞質に多く局在しており、細胞分裂期に中心体に集積することで紡錘体微小管の形成を促進する。そのためgamma-tubulin機能を特異的に阻害する化合物は分裂期の紡錘体微小管を選択的に阻害しうる可能性がある。よって、gamma-tubulinの特異的阻害剤はより副作用の少ない抗がん剤の開発に繋がる可能性を秘めている。そこで申請者は、本年度gamma-tubulinの特異的阻害剤の同定を試みた。 「結果」Beta-Tubulinとgamma-tubulinの構造類似性に着目し、beta-tubulin作用薬とその類縁体の中からgamma-tubulin結合物質の探索を行った結果、gamma-tubulin特異的阻害剤としてgatastatinを見出した。GatastatinはHeLa細胞の微小管ネットワークを破壊せずに紡錘体形成異常を誘導し、細胞分裂期で細胞周期を停止させることが明らかとなった。続いてgatastatinのgamma-tubulin上の結合部位を検討するため、前年度に作成した多剤超感受性酵母を用いてgatastatin耐性変異株を35株取得した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Development of a new benzophenone-diketopiperazine-type potent antimicrotubule agent possessing a 2-pyridine structure.2014
Author(s)
Hayashi Y, Takeno H, Chinen T, Muguruma K, Okuyama K, Taguchi A, Takayama K, Yakushiji F, Miura M, Usui T, Hayashi Y.
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Journal Title
ACS Med Chem Lett.
Volume: 5
Pages: 1094, 1098
DOI
Peer Reviewed
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