2013 Fiscal Year Annual Research Report
植物の側根形成開始における細胞極性および非対称分裂の制御機構の解析
Project/Area Number |
12J02079
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
郷 達明 神戸大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 側根形成 / オーキシン / 非対称分裂 / 細胞分化 / イメージング / LBD/ASL |
Research Abstract |
側根は後胚発生的に形成され、水分や栄養分を効率的に吸収するとともに、環境の変化に対応した根系を構築する上でも重要である。シロイヌナズナの側根形成開始においては、SLR/IAA14-ARF7-ARF19を介したオーキシン情報伝達, およびその下流で発現制御されるLBD (Lateral Organ Boundaries-domain)/ASL (Asymmetric Leaves2-like)ファミリーに属するLBD16/ASL18が重要な働きを担っている。この分子機構および側根原基の形成機構を理解するために、本年度は以下の解析を行った. (1) Auxin Response Factor 7 (ARF7)とARF19によるオーキシン情報伝達の解析 ARF7およびARFl9をそれぞれarf7 arf9二重変異体背景で過剰発現させたところ、異なる表現型がみられたことから、ARF7, ARF19のタンパク質の機能に違いがあることが示唆された。また、ARF7機能誘導型植物をもちいたマイクロアレイデータから、ARF7の下流で発現制御される新たな候補を探索し, 機能欠損変異体の表現型の解析を行ったところ、オーキシンに関連すると考えられる表現型をもつ変異体が得られた。 (2) タイムラプスイメージングによる側根原基発生の解析 側根原基の発生過程を理解するために, 共焦点レーザー顕微鏡をもちいたタイムラプスイメージングによって, 側根原基発生における細胞分裂および細胞分化パターンの解析を行った. 静止中心などの細胞特異的マーカーとともに細胞膜を可視化し, 側根メリステムが構築される過程を観察した. また, 3次元での細胞分裂のパターンを解析し, 側根原基において, 細胞分裂は高度に同調していることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
側根原基発生のタイムラプスイメージングが可能になり, さまざまな細胞特異的マーカーの発現を通して, 側根メリステムが構築されていく過程を可視化した. また, 変異体背景において, マーカーラインを観察する準備がほぼ整いつつある.
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Strategy for Future Research Activity |
側根原基のメリステム構築過程を明らかにするために, 今後は変異体をもちいた解析を進め, 分子機構を明らかにしていく, また, 原基内部だけでなく, 周囲の細胞との関係についても解析を進める. また、ARF7とARF19に関しては, 側根だけでなく, オーキシンが関与する他の表現型についての解析を進め, ARF7とARF19が連続的に活性化する生物学的な意義を明らかにしていく。
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Research Products
(6 results)