2013 Fiscal Year Annual Research Report
環境モニタリングのためのビジュアルフィードバックによる協調制御に関する研究
Project/Area Number |
12J02220
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊吹 竜也 東京工業大学, 大学院理工学研究科(工学系), 助教
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Keywords | 協調制御 / ビジュアルフィードバック / 同期 / 剛体運動 |
Research Abstract |
複数の剛体のビジュアルフィードバックによる位置・姿勢協調制御問題に対して, 本年度は関連する3つの課題に取り組んだ. まず, これまでの成果では制御に用いる視覚情報が連続的に取得可能であると仮定しているが, 汎用のカメラによる実装を考慮した場合にはそのフレームレートを無視することができず, 離散的に情報が得られることに着目した. これに伴い, 本研究では所望の制御を達成するためのフレームレートと制御則におけるゲインの上限の関係を新たに導出した. これは視覚情報に基づく制御では避けられない問題であり, 本結果の意義は大きいといえる. つぎに, 先行研究ではリーダ追尾型の情報交換構造をもつネットワークにおいて, 所望の位置・姿勢構造の達成は静止したリーダに対してのみいえており, 未知な運動を行うリーダについては偏差が残ってしまうことに着目した. 本問題に対して, 新たな仮定としてリーダの速度自体は未知であるがその運動モデルが既知である状況を考え, その運動モデルを組み込んだ制御則を新たに提案し, 運動するリーダに対しても所望の位置・姿勢協調を達成することを示した. 最後に, これまでの成果ではビジュアルフィードバックによって位置・姿勢協調を達成できる情報交換構造のクラスがリーダ追尾型のみであることに着目した. このような厳しい仮定を用いていた理由として, 3次元の位置・姿勢を制御することに対して各剛体が用いる情報が2次元の視覚情報に限定されていることが挙げられる. この仮定の緩和のための準備として, 本研究では各剛体の得られる情報を3次元相対位置・姿勢のみに限定し, 相対情報のみに基づく制御則により位置・姿勢協調を達成するための必要十分条件を導出した. ここで導出した条件はベクトル空間を扱う従来の合意問題で得られているものと同じものであり, 本結果はベクトルから3次元位置・姿勢への自然な拡張を意味している.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(4 results)