2012 Fiscal Year Annual Research Report
質量顕微鏡を用いた肝臓内低分子代謝産物の網羅的可視化とバイオマーカーの探索
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12J02399
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
宮村 憲央 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 肝再生 / 質量顕微鏡 / 可視化 |
Research Abstract |
肝臓は、脊椎動物において最大重量を成す実質臓器であり脂質やエネルギー代謝の恒常性の維持を担っている。また、消化器から取り込まれた物質は、最初に肝臓へ到達するため栄養素のみならず有害物質による損傷を受けやすい。一方、数ある臓器の中でも肝臓は、再生能力の強い臓器としても知られ、有害物質などによる傷害時には肝細胞の同調的な増殖によって急速な修復が引き起こされる。しかし急性、慢性的な肝細胞の損傷は肝臓の再生に破綻をもたらし、ひいては肝硬変や肝癌などの肝疾患を発症する。現在、肝硬変、肝癌での死亡数は増加しており、肝疾患の治療やバイオマーカーの単離は社会的急務となっている。質量顕微鏡という「組織切片上で直接質量分析を行い、分子量が数万の低分子の組織内分布を網羅的に定量、可視化する技術」が開発されている。これまでこの解析技術をマウスの再生肝に適応することで、中性脂肪やリン脂質の構成が組織切片上で変化していることや特徴的な変化を示すリン脂質の単離、脂質代謝に分布勾配が存在していることを明らかとしている。そこで、質量顕微鏡を用いて、様々な病態モデルマウスの低分子代謝産物の変化を網羅的に定量、可視化し情報を収集する。さらに各疾患間での比較を行い、特徴的な変化を示す低分子代謝産物を同定することで肝疾患との関連を評価する。これまでに各種病態時における低分子代謝産物の評価を行うために病態マウスの作出を行なっている。現在は、質量顕微鏡を用いた各種病態肝における低分子量代謝産物の網羅的定量化の準備を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各種病態時における低分子代謝産物の評価を行うために病態マウスの作出が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスの作出を引きつづき進める。 質量顕微鏡を使用するにあたり、用いる組織切片の選定を行う。
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Research Products
(2 results)