2013 Fiscal Year Annual Research Report
中間エネルギー重イオン衝突実験による対称エネルギーの決定
Project/Area Number |
12J02440
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
酒向 正己 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 原子核物質 / 状熊方程式 / 対称工ネルギー / 風イオン衝突 |
Research Abstract |
原子核物質の状態方程式に現れる、対称エネルギーの密度依存性、特に標準核密度以上の高密度状態での振る舞いの決定を目指している。高密度状態での対称エネルギーを探るプローブとして、核子あたり数百MeVでの重イオン衝突から生成される荷電パイオン比が有効だと考えられており、我々のグループはこれまでに、放射線医学総合研究所の加速器(HIMAC)にて、核子あたり400,600,800MeVのIn(^<28>Si, π^±)X反応、核子あたり400MeVのCsI(^<129,132,136>Xe, π^±)X反応の測定を行ってきた。 平成25年度は主に、実験データの最終的なまとめと理論計算との比較を行った。 平成24年度までに確立した、パイオンレンジカウンターにおける荷電パイオンの解析手法を用いて、荷電パイオンの測定データをまとめた。そして、モンテカルロシミュレーションソフト(Geant4)を使い、重イオン衝突で生成された荷電パイオンが、飛行中の崩壊、原子核反応、クーロン散乱によって、検出器に到達しない割合、そして検出器の表面での検出効率を見積もる事で、荷電パイオンの測定データから生成断面積を求めた。 また、対称エネルギーの密度依存性を決定する為に、実験から求めた荷電パイオン比(π^<->/(π^<+>)と理論計算の比較を理論研究者と進めている。荷電パイオン、陽子、重陽子なのどの軽イオンの二重微分断面積の角度分布やエネルギー依存性について、アイソスピン依存のBUU (Boltzmann-Ueling-Uhlenbeck)計算、また、粒子・重イオン輸送計算コードPHITS (Particle and Heavy Ion Transport code System)での理解が、対称エネルギーの制限をかける上で重要な要因となる為、理論研究者と協力して進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで取得した実験データの最終的なまとめは完了した。しかし、各粒子の生成断面積の分布を理論計算と比較をすることで、より詳細な研究が必要となり、研究計画よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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