2012 Fiscal Year Annual Research Report
共焦点マイクロPIV/PTVによる高ヘマトクリット血液内の拡散現象の計測
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12J02486
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
チュアン チェンスィー 東北大学, 医工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 赤血球 / 拡散現象 / 蛍光標識した赤血球 / 蛍光トレーサー粒子 / マイクロPTV法 / マイクロPIV法 |
Research Abstract |
本研究の目的はY字分岐型PDMS製マイクロチャネルを用いて、赤血球の濃度勾配拡散現象を詳細に調べる事である。これまでの研究結果により、流路内における赤血球の濃度推移は、赤血球同士、或いは赤血球と流体の相互作用の影響によるものである事が推測された。 本年度は以下の3つの実験をした。先ず、MEMS技術を用いてY字型のPDMS製マイクロ流路を作成し、流路内における赤血球の濃度推移流や速度などを顕微鏡で観察することによって、赤血球同士の相互作用を観察した。流速の影響はあまりなかったが、高い赤血球濃度では濃度勾配拡散が顕著に観察された。 また、一部の赤血球を蛍光標識し、通常の染色していない赤血球と混ぜて流路に流し、共焦点顕微鏡で観察し、赤血球同士の相互作用について検討した。赤血球の蛍光標識に関しては、細胞膜脂質を標識する薬品(CM-DiI、CM-DiO)を用いて赤血球を標識し、観察に用いた。得られた動画はマイクロPTV法により、血球挙動の詳細を解析した。しかし、流速が速く蛍光標識した赤血球の観察が困難であった。現在、より蛍光強度の高い蛍光色素を用いた標識方法を検討している 最後に、蛍光トレーサー粒子を用いて、流体自身を可視化し、流体と赤血球間の相互作用を解析する。 共焦点顕微鏡に高速度カメラを装備させたシステムで観察し記録をとった。得られた動画はマイクロPIV法とかマイクロPIV法により、流体の速度ベクトルを算出し、血流の詳細を理解する。現在、この研究は進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的のとおり、今年度は微小流路内の赤血球の拡散に及ぼすヘマトクリットの影響、および流量の影響を明らかにすることが出来た。これらの成果は微小循環内の輸送現象を理解する上で極めて重要であり、今後の成果も期待できる。よって、おおむね順調に研究が進展してると言って良い。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの実験結果により、蛍光標識した赤血球の観察が困難であったため、新しい蛍光標識の方法を検討している。次に、流体自身の可視化について、蛍光流体の代わりに蛍光トレーサー粒子を用いて、流体と赤血球間の相互作用も解析する。これによって、特に微小血管の分岐や合流点における赤血球の拡散現象、赤血球どうしの相互作用を血漿流体を含めて理解できるものと期待している。
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Research Products
(1 results)