2013 Fiscal Year Annual Research Report
省エネ輸送機器軽量化材料の準高ひずみ速度・高温面内反転負荷試験システムの開発
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12J02531
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
乃万 暢賢 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 温度依存性 / 高張力鋼板 / FEM / 材料モデル / 引張/圧縮非対称性 / バウシンガ効果 / 材料試験 / スプリングバック |
Research Abstract |
板材のプレス成形において、形状凍結不良や割れなどの成形不具合を高精度に予測するためには、計算で用いる材料構成式の高精度化が必須である。そのためには精緻な材料試験法が重要である。特にプレス成形における典型的な変形様式である曲げ・曲げ戻し変形では、材料は面内で圧縮および反転負荷を受ける。したがって実際の成形に近い条件で板材の圧縮・反転負荷特性を測定することが必要である。板材を長手方向に圧縮できる試験機は世界で4例あるが、いずれも静的かつ室温で使用する試験機である。さらに近年適用の拡大が進む高張力鋼板では、応力の引張/圧縮(TC)に非対称性が顕著であり、また、自身の加工発熱によって成形品の温度が100℃近くに達する場合がある。そのため、温度による圧縮変形・反転負荷特性の変化を考慮したシミュレーション技術の実用化が求められている。 本年度は二つの研究課題に取り組んだ. 一つは冷間における高張力鋼板のTC非対称性を考慮したスプリングバック解析, 二つ目は温間における高張力鋼板の面内反転負荷試験である. 前者に関しては前年度の研究で形状を最適化した試験片を用い, TC非対称性を測定した. 測定値から材料モデルを同定し, 有限要素解析に組み込んでスプリングバック解析と実験を行った. その結果, TC非対称性がスプリングバック解析精度に及ぼす影響を明らかにした. 本成果は本年5月に開催される国際会議ESAFORM2014で発表する予定である. 後者に関しては, 590MPa級高張力鋼板の面内反転負荷試験を行い, TC非対称性及びバウシンガ効果の温度依存性を明らかにすることに成功した. 今後980MPa級高張力鋼板で試験を行う予定であり, 高張力鋼板の温度存性を考慮したモデルの作成が期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
冷間における引張/圧縮(TC)の非対称性を測定し、その結果からモデルを作成し有限要素解析に導入した。3点曲げ試険と解析を行い、TC非対称性を考慮した計算結果は、実験の結果をよく再現することを確認した。 また、温度を上げた状態で面内反転負荷試験を行った。反転負荷後のSS曲線を所定の方法で無次元化すると、常温での反転負荷曲線と一致することが分かった。以上から、研究は概ね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は980MPa級高張力綱板の試験を行い、TC非対称性並びにバウシンガ効果に及ぼす温度の影響を調査する予定である。また、ひずみ速度を変えた試験を行い、所定の方法で反転負荷曲線を無次元化し、バウシンガ効果に及ぼすひずみ速度依存性を検証する。 また今後、面内反転負荷試験の結果から、材料の発熱によるバウシンガ効果の温度依存性およびひずみ速度依存性を考慮できる材料モデルを作成する。単軸引張と所定の方法で無次元化したデータを用い、解析に導入する。併せて検証実験を行い、作成したモデルによる解析結果の妥当性を検証する。
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Research Products
(2 results)