2013 Fiscal Year Annual Research Report
in vivoイメージングを目指したturn-on型生理活性分子センサーの開発
Project/Area Number |
12J02587
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
林 隆宏 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 糖蛋白質 / レクチン / 抗体 / 抗原 / 蛋白質ラベリング / 蛋白質間相互作用 / 蛍光イメージング |
Research Abstract |
本研究では、ATPやグルタミン酸などの生理活性分子や細胞表層糖鎖を特異的に認識し、検出・解析する手法の開発を目的としている。これら生理活性分子の急激な濃度変化や糖鎖構造の変化は癌や神経変性などをはじめとする疾患との関連性が深いことが報告されている。よって、これら生体分子を解析できる手法の開発は、病気メカニズムの解明や診断医療に極めて有用であると考えられる。 本年度は、細胞表層糖蛋白質及び癌マーカー蛋白質を標的として、その検出・解析法を開発した。糖結合タンパク質であるレクチンや癌マーカー蛋白質に対する抗体にアシル転移触媒である4,4-dimethylaminopyridine (DMAP)を修飾し、レクチンー糖認識駆動若しくは抗原一抗体認識駆動による糖蛋白質及び癌マーカー蛋白質の選択的ラベル化法を開発した。具体的にはレクチン(WGAやCongerin II)や抗体(scFv HerceptinやAffibody)にDMAP触媒を連結させ、適切なアシルドナー存在下で標的となる抗原を提示している膜蛋白質を生きた動物細胞表層でラベル化した。このようにラベル化した膜蛋白質を2次元電気泳動及びMS解析により同定した。さらに、本手法を用いて、ラベル化した膜蛋白質のダイナミックな挙動観察や分解速度解析にも成功した。また、ラベル化した膜蛋白質のラベル化アミノ酸残基を同定し、蛋白質-蛋白質相互作用における相互作用部位の同定も行った。現在はこれらの結果をまとめて論文作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
DMAP連結型レクチン系がうまくいったので、抗体などの他の蛋白質へ展開出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、抗体を用いて様々な標的蛋白質を高選択的にラベル化し、生きた細胞内での挙動観察などへの応用展開を目指す。
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Research Products
(2 results)