2013 Fiscal Year Annual Research Report
関数データにおける非線形多変量解析法の開発-社会科学の多様な現象を捉える-
Project/Area Number |
12J02676
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 倫生 京都大学, 医学研究科, 特定助教
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Keywords | 関数データ解析 / クラスタリング / 次元縮約 / 欠測データ |
Research Abstract |
通常得られる離散・連続データなどを一般化し, 「関数」として捉えてデータ解析を行う関数データ解析は, 工学及び生物学などの分野で広く利用されている. 一方, 行動・社会科学では, 多くの要因を含んだ複雑なデータを扱う場合が多く, 関数データ解析が利用されることは稀である. そこで, 本研究では, 行動・社会科学における関数データ解析の利用に係る種々の問題を解決し, データ解析手法の発展に寄与することを目的としている. 具体的には, 非線形な現象捉えるための関数データ解析手法の開発(研究A)及び関数データにおける欠測値問題の理論的な整備・解析手法の開発(研究B)の2つの研究から構成される. 以下、研究ごとに報告する。 研究A : 関数データのクラスタリングを行うとともに、クラスター構造が存在する部分空間を推定できる方法として、FPCK法およびFFKM法を平成24年度の研究として開発していた。この2つの方法は、データの構造に性能が依存し、常に良い結果をもたらすことはできない。そこで、上記の二つの方法を包含する、一般的なモデルを開発し、多くの場合に最適なクラスタリングが可能であることを、数値実験および実データ解析により示した。上記の結果をまとめ、国際雑誌に投稿中である。 研究B : 関数データの欠測については、全くデータが観測されなかった場合と、部分的にデータが観測された場合の2種類が考えられる。まずは前者の場合について、関数データにおける欠測メカニズムを定義し、標本平均関数、標本共分散作用素、およびその固有値・固有関数といった基本的な統計量の一致推定量を与えた。また、目的変数が実数値で説明変数が関数である場合の関数回帰分析モデルについて、説明変数に欠測が生じる場合の回帰作用素の一致推定量を与えた。本研究内容について、国内の因果推論・欠測データ解析のシンポジウムにて発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究Aについて、既存の方法の問題点を克服できる新たな関数データのクラスタリング法を開発できた。また、McGill大学(カナダ)を訪問し、博士研究員として行動科学における関数データ解析の専門家と共同研究を行い、新規手法の開発や提案手法を用いた応用研究等について検討した。さらに、研究Bについて、予定通り関数データの欠測データ解析の理論的な検討を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
研究Aについては、開発した手法は関数データに確率分布を仮定しない記述的なモデルであるため、統計的な推測を行うことができない。今後は、確率構造を導入した関数空間を想定し、提案手法を再定義する。また、研究Bについては、関数データの定義域の内、部分的に欠測が生じるような場合について、理論的な考察を行う。
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Research Products
(16 results)
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[Presentation] Generalized reduced clustering2013
Author(s)
Yamamoto, M.
Organizer
The 2013 conference of the International Federation of Classification Societies
Place of Presentation
Tilburg University (Tilburg, Netherlands)
Year and Date
20130714-17
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