2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J02716
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
冨田 宏矢 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 補酵素A / アーキア / 生合成 / Themococcus / ketopantoate hydroxymethyltransferase / β-alanine / glutamate decarboxylase / aspartate decarboxylase |
Research Abstract |
申請書課題2. CoA生合成の制御機構 既に解析したThermococcus kodakarensisのketopantoate reductase (KPR)に続き、ketopantoate hydroxymethyltransferase (KPHMT)の解析を行った。その結果、KPHMTはCoAによる阻害を受けなかったことから、本菌のCoA生合成において、KPRは第一の阻害ターゲットであることが明らかとなった。 申請書課題3. β-Alanineの生合成 CoAの分子骨格の構成成分であるβ-alanineに関し、本菌におけるその生合成機構の解明を進めるため、glutamate decarboxylase (GAD)のホモログ遺伝子であるTKl814の解析を行った。生化学的解析の結果、TK1814はGluのみならずAspに対しても酵素活性を示したが、Aspに対するk_<cat>/K_m値はGluに対する値よりもはるかに大きいことが分かった。このことから、TK1814はADCとして機能することが示唆された。さらに遺伝学的解析を行うため、TK1814遺伝子破壊株を作製し、その生育特性を検証した。その結果、TK1814遺伝子破壊株は明確な生育を示さなかったが、CoAやβ-alanineの添加によってその生育は回復した。一方で、GAD反応の生成物であるγ-aminobutyrateを添加した場合では、生育は全く回復しなかった。この結果より、TKI814はADCとして機能し、β-alanine, CoAの生合成に重要であることが遺伝学的に証明された。 以上より、アーキアにおけるβ-alanineの生合成機構を解明し、β-alanineはGADホモログが持つADC活性によってAspから合成されることが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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