2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規ERK基質分子MSP1による上皮間葉転換制御機構の解明
Project/Area Number |
12J02854
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市川 研史 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | MSP1 / ERK / CtBP / E-cadherin |
Research Abstract |
(1)MSPlが細胞の遊走能、浸潤能を抑制する事を明らかにした MSPIがEMT誘導による遊走能、浸潤能獲得を抑制するかを検証した。各種変異型MSPI導入細胞にERKを過剰発現させてEMTを誘導させた細胞を用いてマイグレーションアッセイとマトリゲルインベージョンアッセイをそれぞれ行った。その結果、E櫨誘導を抑制し、ERKによりリン酸化されないMSPI変異体を発現する細胞株は、細胞の運動能と浸潤能が共に抑制されている事を明らかにした。 (2)MSP1はCtBPのE-カドヘリンプロモーター局在を阻害する事を明らかにした これまでの研究結果で、MSPIがCtBPとZEBlの結合を競合的に阻害する事が示唆された。そこで、MSP1はCtBPのE-カドヘリン遺伝子における局在を阻害しているという仮説を立てた。これを検証するためにMSP1をノックダウンする事により、CtBPのE-カドヘリンプロモーター局在が亢進するかをChIPアッセイにより解析した。抗CtBP抗体によりクロマチン免疫沈降を行い、E-カドヘリンプロモーターに特異的なプライマーでPCRをして、CtBPのE_カドヘリンプロモーター局在を観察した。解析の結果、MCRIPIのノックダウンにより、CtBPのE_カドヘリンプロモーター局在が亢進する事を明らかにした。 また、各種MSP1変異体とERKを発現する細胞株で同様の実験を行った結果、EMTが誘導された細胞においてのみCtBPがE-カドヘリン遺伝子に局在している事を明らかにした。
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Research Products
(1 results)