2014 Fiscal Year Annual Research Report
イオン液体を移動相とするHPLC:難溶性高分子の溶液物性解析・制御
Project/Area Number |
12J03004
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
黒田 浩介 金沢大学, 自然システム学系, 特任助教
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | イオン液体 |
Outline of Annual Research Achievements |
極性イオン液体はセルロースを常温で溶解できる唯一の溶媒であることから、植物バイオマスのエネルギー変換用の溶媒として非常に注目されている。エネルギー変換のはじめのステップとして、「バイオマスからのセルロース類の抽出」が挙げられる。その際に抽出条件と抽出されてきたセルロース類の分子量との相関については調べられていない。そこで我々は様々なバイオマス(小麦外皮、エゾマツ、ミズナラ)からイオン液体を用いてセルロース類・リグニンを抽出し、これまでに開発してきたイオン液体を移動相とする高速クロマトグラフィー(HPILC)で分子量分布を測定した。 小麦外皮から1-エチル-3-メチルイミダゾリウムメチル亜リン酸塩([C2mim][(MeO)(H)PO2])を用いて小麦外皮からセルロースを抽出し(25~120度、2時間)、HPILCによってその分子量分布を調べた。その結果、UV検出器ではシグナルがあまり検出されず、RI検出器で観測されたシグナルはほとんどセルロース類であることが示された。25度では比較的低分子量のセルロース類のみが少量得られたが、昇温させることで高分子量のセルロース類が多量に得られることがわかった。リグニンについては、昇温により抽出量が主に変化することがわかった。また、高温によるリグニンの分解についても確認された。また、抽出時間の影響についても検討を行った(抽出温度:80度)。抽出時間が長くなるにつれて抽出量が増大した。また、高分子量のセルロース類の割合が増大することが分かったが、その影響については抽出温度による影響よりも小さいことがわかった。リグニンについても抽出時間が長くなるにつれて抽出量が増大することが示された。木質バイオマスについては、小麦外皮よりもコンポーネントを抽出しづらく、相対的にリグニンが多く抽出されることがわかった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] タイトルなし2014
Author(s)
○M. Abe, K. Kuroda, and H. Ohno
Organizer
Gordon Research Conferences
Place of Presentation
Newry, Maine, USA
Year and Date
2014-08-17 – 2014-08-22