2012 Fiscal Year Annual Research Report
光符号分割多重方式を活用した新たなネットワーク構成手法に関する研究
Project/Area Number |
12J03038
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福田 達也 大阪大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 光符号分割多重方式 / ハイブリッド光ネットワーク / 光ブロードキャスト |
Research Abstract |
(1)光ブロードキャストネットワーク上の衝突を回避する論理トホロジの提案 階層型ツリー構造を構成する論理トポロジでは、光ブロードキャスト通信においてノード上の衝突が不可避であり、低負荷環境下でも呼損率が大きいという問題があった。そこで、呼設定を行わない光ブロードキャストネットワークでも衝突が起こらない、スター型とバス型を合わせた新しい論理トポロジ設計およびその論理トポロジにおける通信方法を提案した。提案論理トポロジは、スター型トポロジの中心となる一つのルートノードと、ルートノードに接続するバス型のトポロジによって構成する。ルートノードは入力ポート毎に一意な光CDMの符号語が割り当てられているため、出力ポート上での衝突を防ぐことができる。シミュレーションによる性能評価から、スター+バス型の論理トポロジを利用することで、低負荷環境下での光ブロードキャストネットワークにおける呼損率を大きく抑えられることを明らかにした。 (2)動的に再設定可能なハイブリッド光ネットワーク 全光ネットワークにおいて主流である光回線交換方式による通信は、通信に先立って光パスの設定を行う必要があり、また、光パスの設定には少なくとも始点一終点ノード間の往復伝搬遅延に相当する時間オーバヘッドが存在するために、通信するデータ量が少ない場合には光パス設定の時間オーバヘッドの影響が大きくなる。そこで、光回線交換通信に加えて呼ごとに光パス設定を行わないブロードキャスト通信を行う事ができるハイブリッド光ネットワークを提案した。二つのネットワークは光CDMの符号語によって論理的に分割されており、始点ノードが到着した呼のデータ量に応じて通信ネットワークを決定する。シミュレーションによる性能評価により、通信データ量が小さい場合には光ブロードキャスト通信を行う方がネットワークの利用効率が良くなる事を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光ブロードキャストネットワーク上の衝突を回避する論理トポロジの提案及び、動的に再設定可能なハイブリッド光ネットワークを達成したことにより、光符号交換ネットワークの前提となっているハイブリッド光ネットワークに関する研究に終わりが見えているため。
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Strategy for Future Research Activity |
光回線交換ネットワークでは、ネットワーク障害による設定済み光パスの呼損が致命的な問題になる。そのため、ネットワーク障害を自動的に検知し、障害箇所を経由しない光パスに影響を与えないまま論理トポロジを修復する方法を提案する。また、光ブロードキャストに適した論理トポロジ構成が可能な物理トポロジの必要条件を探求する。その後、ハイブリッド光ネットワークで得られた知見をもとに、単一ドメイン光符号交換ネットワークへの拡張を行う。
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Research Products
(4 results)