2013 Fiscal Year Annual Research Report
光符号分割多重方式を活用した新たなネットワーク構成手法に関する研究
Project/Area Number |
12J03038
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福田 達也 大阪大学, 情報科学研究科, 特別研究貝(DC1)
|
Keywords | 光符号分割多重方式 / ハイブリッド光ネットワーク / 光プロードキャスト / 障害復旧 |
Research Abstract |
階層型論理トポロジの復旧手法 光CDM over WDMネットワークに向けて我々は、以前の研究で、分散管理環境下で全域木を階層的に配置する階層型論理トポロジの構成法を提案した。しかし、階層型論理トポロジは全域木を構成するため、最上位レイヤでリンク障害が生じるとネットワークが分断され、一部の始点―終点ノードペア(SDペア)が通信できなくなる問題がある。全てのSDペアに対して通信可能性を保証するためには、リンク障害発生時に論理トポロジ全体を再構成する必要がある。論理トポロジ全体を再構成する場合、各レイヤの論理トポロジ構造が変わる可能性があるため、通信中の光パスを全て破棄し再設定しなければならない。また、リンク障害により物理ネットワークの構造自体が変わるため、階層型論理トボロジを構成するためのネットワーク情報を集めなおす必要がある。そのため、論理トポロジが再構成されるまでの間、障害リンクを経由していない光パスを含め、全てのノードが通信不可能になる。 この問題に対応するため我々は、障害リンクを検知し、障害リンクの代替となるリンクを探索し設定を変更することで、自動的に階層型論理トポロジを修復する方法を提案した。提案修復方式では、障害リンクより一つ下位のレイヤで分断したネットワークを接続可能なリンクを一つを選択し、障害の起こったレイヤに変更することで、SDペア間の通信経路を確保する。この時、選択されたリンク以外は変更を行わないため、論理トポロジを再構成する必要が無い。さらに、論理トポロジ修復時にリンク間のレイヤ順序関係を変更しないため、障害リンクを経由していない光パスに対して影響を与えない。 我々の提案手法は、障害リンクを通っていない光パスを棄却することなく論理トポロジの復旧が可能になる。シミュレーションの結果により、提案復旧手法は論理トポロジを再構成する場合に比べて非常に早く論理トポロジを構成可能なことを示した。また、復旧した論理トポロジが再構成した論理トポロジと同等のパフォーマンスを持つことも示した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
光ブロードキャストネットワーク上の衝突を回避する論理トポロジの提案及び、動的に再設定可能なハイブリッド光ネットワークの達成および、論理トポロジの復旧により、光CDMを用いたハイブリッド光ネットワークに関する研究が完成したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
シングルドメインネッワーク内で、一対一の通信だけでなく、一対多、多対多の通信も可能になる光CDM符号交換ネットワークの提案を行う。その後、提案ネットワークアーキテクチャの内、ドメイン境界の符号交換ノードの設計、ネットワーク全体の符号化体系、ドメインを超える通信の制御方法を再検討し、ネットワークを効率よくサブドメインに分割するアルゴリズムを提案することで、マルチドメインネットワークに対しても適応可能なように拡張を行う。さらに、シミュレーションにより、マルチドメインネットワークに対して、一対一大規模トラフィック、同ドメイン内への小規模データトラフィック、別ドメインに対するマルチキャスト通信など様々なトラフィックを発生させ、効率的なデータ転送を行えている事を確かめる。
|
Research Products
(2 results)