2014 Fiscal Year Annual Research Report
ロボットにおける特定部位の運動エネルギを最大化する慣性と弾性のエネルギ分配計画法
Project/Area Number |
12J03085
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
本堂 貴敏 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 直列弾性要素 / 非線形力学 / 多関節ロボット制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、前年度に提案した、関節を駆動するモータと駆動される慣性との間に弾性要素を持つシステム(以下直列弾性関節システム)における「時間反転積分法」の、重力の影響を受けるシステムへの拡張と本アルゴリズムの様々な構成のアーム型ロボットによる実証的検証を行った。 時間反転積分法は、投擲・蹴球・打撃運動などの「非周期スイング運動」において、系の力学的エネルギを単調に増加させながら、かつ目標とする終端状態(投擲運動では投擲対象リリース時の姿勢・速度など)を実現するための制御入力時系列の計算法である。このアルゴリズムでは、通常の運動方程式を時間反転させたシステムに対して、エネルギを減らすような制御入力関数を適用することで、初期状態として実現可能な速度がほぼ0の状態から目標とする終端状態までの軌道および制御入力を計算する。このとき、「エネルギを減らすような制御入力関数」をいかにして設計するかが重要である。 本年度は、重力も含めた平衡位置を基準とするエネルギを考慮した制御入力関数の設計により、重力や弾性要素を最大限活用しながら目標とする終端状態を実現するアルゴリズムを提案した。本手法では、まず重力トルクと弾性トルクの符号に応じて平衡点の移動速度を仮決定し、それを平衡点移動速度をモータ速度に変換する。この段階ではモータの動特性や電源電圧などを考慮していないため、実際には実現不可能なモータ速度が計算され得る。これらを考慮し、実現可能なモータ軌道および入力電圧時系列を計算する。本手法により、2関節アームによって重力を活用した投擲運動が可能であることを実験的に示した。また、重力を考慮することによって3次元的な運動も可能となる。3自由度直列弾性関節アームによるアンダースロー運動や打撃運動を実現し、重力・弾性要素だけでなく多関節システムの非線形な動特性(遠心力など)を活用できる可能性が示唆された。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)