2014 Fiscal Year Annual Research Report
慢性ストレスによる不安、抑うつ様行動惹起におけるアクチン重合因子mDiaの役割
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12J03298
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
出口 雄一 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シナプス可塑性 / アクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
神経細胞におけるmDia機能解析のために、mDia1とmDia3のダブルコンディショナルマウスを作成しアデノ随伴ウィルス(AAV)によってCreを発現させることによりmDia1とmDia3を欠損させた。電子顕微鏡を用いた形態解析を行うことにより、神経活動抑制時においてシナプス前終末の形態を収縮することにmDiaが重要な役割を果たすことを明らかにした。さらに、特に神経活動抑制時に培養神経細胞のシナプス前終末においてシナプス間隙末端付近にmDia依存的なアクチン繊維が形成されることをアクチンフィラメントに特異的に結合するUtrCHにmCherryを融合した融合タンパク質に対する免疫電子顕微鏡法を用いることによって明らかした。 そこで側坐核神経細胞の興奮性の減弱が不安様行動の惹起に重要であることが報告されている社会隔離ストレスに着目した。Creを発現するAAVを側坐核に注入することによって作製した側坐核神経細胞においてmDia1とmDia3を欠損したコンディショナル欠損マウス(mDia-cDKO)に対して社会隔離ストレスを与えた。その結果、対照群マウスにおいては不安様行動が強く惹起されたが、mDia-cDKOマウスにおいては不安様行動の惹起が減弱していた。またストレスを与えたマウスから側坐核神経細胞のシナプス前終末とその投射先である腹側被蓋野の抑制性神経細胞との間に形成されるシナプス対してパッチクランプ法により機能の解析を行った。その結果、社会隔離ストレスを与えた後では対照群と比較してmDia-cDKOではシナプス小胞の放出確立が高く、主にアストロサイト特異的なGAT3によるGABAの再取り込みが減弱していた。現在までに社会隔離ストレスによってmDia依存的なシナプス前終末の収縮とシナプス伝達効率の低下が起きていることを発見した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] A role for mDia, a Rho-regulated actin nucleator, in chronic stress-induced behavioral changes and synaptic plasticity2014
Author(s)
Yuichi Deguchi, Masaya Harada, Ryota Shinohara, Michael Lazarus, Yoan Cherasse, Yoshihiro Urade, Dai Watanabe, Tomoyuki Furuyashiki and Shuh Narumiya
Organizer
GTPases: Mechanisms, Interactions and Applications
Place of Presentation
上海
Year and Date
2014-09-22 – 2014-09-26
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