2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J03701
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
尾崎 裕介 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 自然電位 / 逆解析 / 非定常解析 / モニタリングデータ / 透水構造 / 不飽和層 |
Outline of Annual Research Achievements |
3次元非定常自然電位逆解析手法を実データへ適用した。データは、瑞浪超深地層研究所で観測されたモニタリングデータを使用した。使用するデータは、付近を走行する電車の漏洩電流による強いノイズの影響を受けているが、本研究では独立成分分析を適用することにより逆解析を適用できる程度のノイズレベルまで入力データのSN比を向上させることに成功した。また、解析に必要な湧水量データが不足しているという問題に関しても、得られる結果のうち透水構造のみに着目するのであるならば、その解像度は低下してしまうという問題はあるが、補間したデータを使用した場合でも推定結果を信頼できることを数値テストにより確認した。実際の解析においても補間した湧水量データを使用することで、自然電位のモニタリングデータの解析を行った。ハイドロリックトモグラフィやコア観察による透水構造の推定結果と本研究で得られた推定結果の比較を行った。既存の結果では研究坑道の北東に高等水な領域が、研究坑道付近に遮水性の断層が存在することが知られている。本研究で得られた結果にもこれらの位置に高透水性領域と低透水性領域が検知された。得られた結果は既存の結果と定性的に整合的であり、本研究で開発した非定常自然電位法を用いた地下透水構造推定手法の妥当性を確認できた。 不飽和層の影響を考慮できる逆解析の開発も行った。逆解析に必要な感度計算に随伴方程式法を用いることで、不飽和層の影響を考慮した解析手法を開発した。数値計算による模擬データに対して逆解析テストを行ったところ、不飽和層が存在する場合にもその影響が考慮されれば、地下水理パラメータを精確に推定できることを確認した。この結果により、今後、自然電位解析の発展により、飽和層中の地下水理パラメータだけでなく不飽和層中の水理パラメータも推定が可能になることが期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)