2014 Fiscal Year Annual Research Report
中心体制御を介した個体発生における分裂軸決定機構の解析
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12J03736
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大橋 翼 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 中心体 / 微小管 / γ-tubulin / 紡錘体 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内における微小管は、γ-tubulin環状複合体(γ-TuRC)が足場となり、重合核を形成することで、効率的に形成されている。γ-tubulin遺伝子は真核生物で高度に保存されているが、哺乳動物には2種類のγ-tubulin(γ-tubulin1, 2)が存在する。本研究では、γ-tubulin2には新規スプライスバリアントが存在し、癌細胞株や脳で発現していることを同定していた。しかし、この結果はmRNAレベルでの解析であり、癌細胞や脳で発現しているγ-tubulin2タンパク質が、どのバリアントであるかは不明であった。そのため本年度は、γ-tubulin2スプライスバリアントのタンパク質発現を検出できる手法の開発を行った。本手法により、γ-tubulin2スプライスバリアントを分子量で分離することが可能となり、癌細胞株や脳で発現しているγ-tubulin2について解析したところ、全てのサンプルで既知バリアントであるγ-tubulin2Aのタンパク質発現が認められた。一方、新規スプライスバリアントであるγ-tubulin2Bは、mRNAは検出されたが、タンパク質の発現は確認されなかった。 続いて、γ-tubulin1と2の機能的な違いについて解析した。γ-tubulin1の発現抑制により生じる双極性紡錘体形成異常は、γ-tubulin1を発現させることで回復できたが、γ-tubulin2では回復できず、双極性紡錘体形成において異なる機能を有していることが分かった。その原因として微小管ダイナミクスに着目し、γ-tubulin1またはγ-tubulin2を発現させた微小管の動態を観察すると、γ-tubulin2発現細胞ではγ-tubulin1発現細胞に比べて、カタストロフの発生頻度が低下し、微小管が安定化していることが明らかとなった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)