2014 Fiscal Year Annual Research Report
シグナルハブparafibrominが司る各種シグナル間クロストーク機構の解明
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12J04126
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菊地 逸平 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内シグナル経路間の連関した制御にparafibrominが果たす役割を解明するため、平成26年度中には以下の研究を実施した。
まず、マウス腸管上皮組織におけるparafibrominならびにWntシグナル・Notchシグナル関連分子の発現解析を行ったところ、腸管陰窩底部領域の細胞核内においてparafibromin、NICD、β-cateninの共発現が観察された。さらに、parafibromin cKOマウスを用いた解析の結果、parafibromin cKOマウスではNotch標的遺伝子 (Hes1) ならびにWnt標的遺伝子 (CD44、Sox9) の発現減少が観察された。以上より、parafibrominは腸管上皮細胞内でβ-catenin・NICDと共発現して協調的なシグナル活性化制御に働くことで腸管上皮組織の恒常性維持に必須の役割を担うことが示唆された。次に、Parafibrominによるシグナル制御を抑制しうる分子として、腸管上皮細胞での発現が報告されているチロシンキナーゼPtk6に着目し、その機能解析を行った。マウス腸管上皮におけるPtk6ならびにparafibrominの発現を免疫組織化学染色により解析したところ、Ptk6とparafibrominは分化した腸管上皮細胞の核内において共発現していることが明らかとなった。また、ヒト胃上皮由来AGS細胞でPtk6をノックダウンした場合にはparafibrominチロシンリン酸化が減少し、Wntシグナル反応性のルシフェラーゼレポーター活性は上昇した。以上より、Ptk6は細胞内におけるparafibrominのチロシンリン酸化を行う責任キナーゼであり、parafibrominのリン酸化を介してparafibromin依存的なシグナル活性化を抑制的に制御することが示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)