2014 Fiscal Year Annual Research Report
TLRノックアウトマウスを用いた全身性強皮症の病態解明
Project/Area Number |
12J04204
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 岳浩 東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 全身性強皮症 / 線維化 / 慢性炎症 / TLR4 / 内因性リガンド |
Outline of Annual Research Achievements |
Toll様受容体(TLR)4は近年、非感染性の慢性炎症および自己免疫疾患の病態形成にも重要な役割を果たすことが分かってきている。全身性強皮症(Systemic Sclerosis; SSc)の病態についても過去の検討でTLR4シグナリングの果たす重要な役割が示唆されていたが、我々は昨年度までの検討で野生型マウスおよびTLR4のノックアウト(KO)マウスにおいて代表的なSSc動物モデルであるブレオマイシン誘発SScモデルマウスを作成して実験を行う中で、TLR4のノックアウトは本モデルマウスに認められる線維化と免疫異常の病態を有意に改善することを見いだした。 今年度の成果として、上記のような非感染性の慢性炎症おけるTLRシグナリングの活性化には、ヒアルロン酸などのTLRの「内因性リガンド」とよばれる自己由来の分子に対する慢性的な免疫応答の関与が考えられていることを念頭に、本モデルマウスにおけるヒアルロン酸の発現について検討したところ、BLM投与群のマウス皮膚では有意にヒアルロン酸の発現が亢進しており、特に活発なコラーゲン産生を介して皮膚線維化に寄与するとされる筋線維芽細胞において、TLR4の発現とその内因性リガンドであるヒアルロン酸の発現の両者が著明に亢進していることを見いだし、本症の病態でのTLR4とその内因性リガンドを介した慢性活性化の機序の存在を考えた。 さらに、geneticなSScモデルマウスであるTSKマウスをTLR4ノックアウトマウスと交配させTLR4を欠失したTSKマウスを作成し、その表現型を観察したところ、TLR4の欠失はTSKマウスの皮膚の線維化を有意に減弱することなどの知見が得られた。以上の結果は、2つの独立したSScマウスモデルにおけるTLR4シグナリングの重要性を示唆し、SScにおいてTLR4をターゲットとした治療が有効でありえる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Amelioration of tissue fibrosis by toll-like receptor 4 knockout in murine models of systemic sclerosis.2015
Author(s)
Takahashi T, Asano Y, Ichimura Y, Toyama T, Taniguchi T, Noda S, Akamata K, Tada Y, Sugaya M, Kadono T, and Sato S
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Journal Title
Arthritis and Rheumatology
Volume: 67
Pages: 254-67
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Successful use of intravenous cyclophosphamide pulse therapy for interstitial lung disease in a patient with systemic sclerosis on hemodialysis.2014
Author(s)
Takahashi T, Asano Y, Sunaga R, Ichimura Y, Taniguchi T, Yamamoto M, Tamaki Z, Takekoshi T, Mitsui H, Sugaya M, Ohse T, and Sato S
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Journal Title
Journal of Dermatology
Volume: 41
Pages: 533-5
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Clinical correlation of brachial artery flow-mediated dilation in patients with systemic sclerosis.2014
Author(s)
Takahashi T, Asano Y, Amiya E, Hatano M, Tamaki Z, Takata M, Ozeki A, Watanabe A, Kawarasaki S, Taniguchi T, Ichimura Y, Toyama T, Watanabe M, Hirata Y, Nagai R, Komuro I, and Sato S
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Journal Title
Modern Rheumatology
Volume: 24
Pages: 106-11
DOI
Peer Reviewed
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