2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規幹細胞マーカーSox9を指標とした消化器系幹細胞からの発癌機構の解析
Project/Area Number |
12J04612
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金 秀基 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 発癌 / 幹細胞 / Sox9 / AID |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者のグループは、慢性炎症に従ってActivation-induced cytidine deaminase (AID)が上皮細胞に異所性に発現し、その遺伝子変異導入活性を介して発癌につながることを提唱し、様々な消化器系臓器において数多くの報告を重ねてきた。また、最近Sox9発現細胞が、肝臓・膵臓・腸管の正常幹細胞/前駆細胞の特性を備えていることが明らかになってきた。今回、Sox9発現細胞にAIDを特異的に発現させることにより、消化器系臓器の組織幹細胞へのゲノム異常の蓄積が、癌の発生につながるかを検討することを目的として本研究を開始した。 まず、Sox9-CreノックインマウスとAIDコンディショナルトランスジェニックマウス(cTg)を交配させることによりSox9-AIDマウスを作成し、90週齢に到達した時点で解析を行ったところ、肝臓・胃だけでなく、一部のマウスでは肺にも腫瘍が発生していた。また、wild-typeマウスに0.03%TAAを8か月投与したところ、20匹中14匹に肝腫瘍の発生を認めた。これらの生じた肝腫瘍および非腫瘍部に対して病理組織学的検討を行ったところ、腫瘍部では非腫瘍部と比べて、明らかにSox9の発現が増強していることが確認された。以上から、Sox9陽性細胞が、消化器系臓器を含む、生体内のさまざまな臓器の発癌過程において重要な役割を担っている可能性が示唆された。また、アルブミン(Alb)は肝細胞分化の各段階で発現することが知られているが、Alb-CreERT2 TgマウスとAID cTgマウスの交配、タモキシフェン投与によって、任意の時期にAlb陽性細胞に特異的にAIDを発現させるマウスの作成も進んでおり、その解析も併せて行うことにで、肝癌細胞の由来が肝前駆細胞か、成熟肝細胞か、あるいは両方であるかも含めて肝発癌の起源に迫ることが期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)