2014 Fiscal Year Annual Research Report
中世後期の都市と異端-フリブールのヴァルド派をめぐって-
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12J04787
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
神谷 貴子 名古屋大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 中世都市史 / スイス史 / 市民登録簿 / フリブール / 市外市民 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、フリブールの市民登録簿Ⅱを主な研究史料とし、①市民登録簿ⅠからⅡへの移行に関する研究成果の学会発表、②その研究成果についての論文の投稿、③都市外に居住しながら市民権を取得した、いわゆる市外市民の研究に取り組んだ。 ①申請者の史料分析により、文書の移行の際に転記された部分については、都市の有力者からヒエラルキー順に記録されたことが明らかとなった。さらに、市民登録簿に記された市民の職業からは、市民の身分や職業が市参事会選出や市民加入に影響していたことが明らかとなった。中世後期のフリブールにおける市民層は、都市貴族を中心とした閉鎖的な支配層と都市の発展に重要な役割を果たす多くの基幹産業従事者によって構成されていたと結論づけた。この研究成果を、2014年5月31日、6月1日に立教大学で行われた第64回日本西洋史学会ポスターセッションにおいて発表した。 ②また、この研究については、昨年度にドイツ語で論文を執筆したが、さらに修正を加え、スイスの学術雑誌Freiburger Geschichtsblaetterに提出した(回答待ち)。 題目は、Die Einfuehrung des Zweiten Buergerbuchs in Freiburg (1416); Die Analyse der Uebertragungseintraege im Folio 1-30r.である。 ③市民登録簿Ⅱに記録された市外市民に関する考察については、2015年3月6日フリブール大学において、Extraburgenses im spaetmittelalterlichen Freiburg (中世後期フリブールにおける市外市民)という題目で研究発表を行った。フリブールの市外市民の受け入れは非常に僅少ではあったが、領域支配と結びつきがあることを示唆した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)