2013 Fiscal Year Annual Research Report
一方向配向カーボンナノチューブ含有複合材料の力学特性・破壊機構評価とそのモデル化
Project/Area Number |
12J05047
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
津田 皓正 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 複合材料 / 力学特性 |
Research Abstract |
本年度は, 配向カーボンナノチューブ含有複合材料の力学特性強化機構についてより詳細なモデル化を行った. 始めに, 複合材料中における配向カーボンナノチューブの3次元の配向を実験的に取得し, それをEshelbY/Mori-Tanaka理論を用いて解析することで, カーボンナノチューブの実効弾性率を見積もったところ, その値は既存の研究で報告されている弾性率とほとんど同値であることがわかった. 続いて, CNTの層間における荷重伝達効率をShear-lag理論を用いて解析したところ, カーボンナノチューブの層から層へは端部からごくわずかの領域を除いては十分に荷重が伝達されており, また本研究で用いたカーボンナノチューブは長さが1mmと既存のものに比べても十分な長さを有するため, 既存の短繊維とほぼ同等に扱うことが可能であることがわかった. また, 損傷プロセスの定量化を通じて, カーボンナノチューブと樹脂間の界面強度は力学特性の強化に大きくは寄与していないことが実験・解析の双方のアプローチからわかっており, 従って本研究で用いたようなアスペクト比の非常に大きいカーボンナノチューブの場合, 複合材料中における配向性を制御することによってカーボンナノチューブのもつ優れた力学特性を最大限に発揮できることを示唆する結果が得られた. このように, 配向カーボンナノチューブを用いて複合材料を作製することによって, 弾性率・強度を向上させた複合材料を作製することが可能となり, かっその中でもミクロな特性に着目することによって, 本複合材料の力学特性強化メカニズムをモデル化することが可能であることが実験・解析の双方の立場から示された.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(5 results)