2014 Fiscal Year Annual Research Report
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12J05066
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
幸節 健 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分裂面決定 / スピンドル / 中心体 |
Outline of Annual Research Achievements |
被子植物の細胞分裂面の決定は、主にシロイヌナズナ、タバコ培養細胞等を用いて研究が行われてきた。被子植物では、分裂期に 3つの微小管高次構造であるプレプロフェーズバンド (PPB)、スピンドル、フラグモプラスト微小管が観察される。PPBは細胞分裂前期前に細胞表層に形成されるリング状の構造で分裂前期から前中期にかけて分解される。おもしろいことにPPBによって占められていた位置に向かい細胞質分裂装置であるフラグモプラストは遠心的に拡大し、細胞分裂を完了する。これらのことから、PPBが細胞分裂面を決めていると考えられている。しかしながら、PPBの形成や消失、フラグモプラストガイダンスの分子機構は、ほとんど分かっていない。 そこで PPBが存在すると報告のあるヒメツリガネゴケを用いて分裂面の研究を行なった。ヒメツリガネゴケの利点として、細胞の高解像度ライブイメージング、及び、種々の分子生物化的手法を用いることが可能なことが挙げられる。 当初の目的では、PPBの形成や消失、フラグモプラストガイダンスの分子機構を明らかにすることであった。しかしながら、ヒメツリガネゴケにおいては PPB非依存的な分裂面決定が行われていることが示唆され、そのかわりに中心体様構造 (gcMTOCと命名)が分裂面を決定していた。被子植物であるシロイヌナズナにおいても同様の構造が分裂時に認められる (spindle pole)。 従って、ヒメツリガネゴケの gcMTOCの形成機構を spindle poleと同様の構造と捉えれば、この gcMTOCの形成機構の解析を行えば、陸上植物において保存されるであろうスピンドルの配向を決めるメカニズムを明らかにできる可能性があり、本研究はその基盤を提供することが期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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