2014 Fiscal Year Annual Research Report
現代アフリカ社会における異形排除と寛容性の研究-タンザニアのアルビノ殺害を事例に
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12J05334
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
仲尾 友貴恵 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 身体障害 / 都市 / アフリカ / タンザニア / 社会福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の調査を基に、上半期は2つの学会発表を行った。まず、タンザニアの都市ダルエスサラ―ムに地方から移住した障害者について、移住背景や生活状況を比較した結果を、日本アフリカ学会第51回学術大会で発表した。次にこの内容を発展させ、障害者の移住背景・生活状況と医療サービス・補助器具へのアクセスとの関係について論じた原稿を第18回国際社会学会大会で発表した。 ここまでの分析から、ダルエスサラームにいる障害者には、地方からの移住者がかなりの程度含まれるという推測ができ、移住時点での親族との関係性が移住後の生業と医療サービスへのアクセスに影響するという仮説をたてた。移住後の生活状況については、移住後に構築する人間関係も重要であることがわかったが、人間関係構築に影響する要因は明確に定義できなかった。これらの問題整理を行ったうえで、8月から11月の約3か月間はダルエスサラームで継続調査を行った。 調査内容は、①障害者個人への生活状況およびライフストーリーに関する複数回の半構造化インタビューおよび観察、②障害者関係団体(当事者団体・支援団体)の活動内容と歴史に関する情報収集、③障害者の生活に関係する公的福祉制度と規制の内容および歴史に関する情報収集である。②と③については、民間団体や政府の担当部署へのインタビューと公文書館やダルエスサラーム大学図書館等における文献資料収集を行った。①については、個人で生計を営んでいる障害者と数多くの接触機会をもつことができ、家計簿調査や居住区地の観察などインタビュー以外の調査にも協力を頂いた。 帰国後のデータ分析の結果、ダルエスサラーム内では人間関係の緊密度が異なる空間が混在し、個人で生計を立てる障害者にとっては人間関係の緊密度が低い空間での人間関係構築が特に重要であることがわかった。人間関係構築の方法についてもデータを基にした議論を執筆中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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