2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代シークエンサーで検出された癌細胞ゲノム・エピゲノム変異の統合的情報解析手法
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12J05406
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 絢子 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マルチオミクス解析 / ゲノム / エピゲノム / トランスクリプトーム / 肺腺癌 / 細胞株 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺腺癌細胞株におけるマルチオミクスシークエンス解析を行い、論文発表を行った。 <マルチオミクス統合解析> 癌細胞の異常な遺伝子発現低下に関わるゲノム・エピゲノム変異について解析した。既知の癌抑制遺伝子を中心に解析した結果、発現異常に関連するゲノム・エピゲノム異常は遺伝子によって特徴があることが示唆された。また、DNAメチル化や抑制性のヒストン修飾(H3K27me3およびH3K9me3)といった転写抑制因子は、細胞株によって特徴があることが示唆された。さらに、これらの特徴ある抑制因子パターンを持つ細胞株において、関連するヒストン修飾因子のゲノム変異が一部見出されており、エピゲノムパターンに影響を及ぼすゲノム変異候補を抽出することができた。 <バリデーション実験および解析> 解析に使用したRNA-Seq、バイサルファイトシークエンス、ChIP-Seqデータの確認実験を行った。RNA-Seqは、52遺伝子の発現量についてqRT-PCRとの比較を行った。バイサルファイトシークエンスは、サンガーシークエンスでCpGサイトのDNAメチル化率を確認した。ChIP-Seqは、qPCRによる濃縮および定性性の確認、反復実験、ENCODEデータとの比較等を行った。 <臨床検体データとの統合解析> 先行研究で解析した肺腺癌臨床検体のゲノム変異と細胞株のゲノム変異を比較した。特に、エピゲノムおよびトランスクリプトームに影響を及ぼすようなクロマチンリモデリング関連、ヒストン修飾関連、および、スプライシング関連遺伝子に着目したところ、ARID1AやEP300を含むいくつかの遺伝子において臨床検体および細胞株の両者で変異が見られた。これらの共通点及びその組み合わせは、臨床検体と細胞株におけるトランスクリプトームおよびエピゲノムデータの統合および相互写像に重要であると考えられる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)