2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J05574
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
横井 香代子 東北大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | レビー小体型認知症 / 幻視 / 錯視 |
Research Abstract |
本研究の最終目的は、レビー小体型認知症(DLB)の幻視の発現に関わる神経機構の全容を明らかにすることである。そのために平成24年度は1.神経心理学検査研究および2.PET/SPECT、MRI研究を実施した。 神経心理検査研究はDLB患者の幻視・錯視の発現に関与する認知機能障害を明らかにすることを目的としている。平成24年度はDLB患者34名、アルッハイマー病(AD)患者34名、健常高齢者(NC)28名を対象に独自の錯視誘発課題および標準化された各種の神経心理学的検査を行った。 その結果DLB患者における錯視反応数は幻覚のスコアと相関を示し、われわれの錯視誘発課題がDLBの幻視の症状の代用尺度になる可能性が示唆された.またDLBの錯視反応は視知覚機能検査成績と負の相関を示した。さらにDLB群はAD群と比較してSpatial spanのスコアが有意に低く、より重度の注意機能障害を有していることがわかった。したがって、DLB患者は、1.視覚認知の低下によるあいまいなイメージが入力され、さらに2.注意機能の低下により誤ったフィードバックがかかり錯視反応が生じたという仮説が考えられる。 PET/SPECT、MRI研究では、DLB患者を対象に錯視の誘発と関連する脳領域をPET/SPECTおよびMRIのVBM法で探索し、錯視・幻視に関わる脳機能低下部位を特定することを目的としている。平成24年度はDLB患者7名、AD患者4名に対し、錯視誘発課題の実施およびSPECTとMRIの撮像を行った。解析するためにはまだ十分な被検者数がそろっていないため、来年度に被検者を増やして、より詳細な解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DLB患者34名、アルツハイマー病(AD)患者34名、健常高齢者(NC)28名を対象に独自の錯視誘発課題および標準化された各種の神経心理学的検査を行った。結果は国内および国際学会に発表した。現在さらに詳細な解析を行っており、論文作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に神経心理検査研究に関するデータの取得は終了したので、平成25年度は研究結果を論文にまとめ、国際雑誌への投稿を行いたいと考えている。またPET/SPECT、MRI研究に関してはデータの取得を引き続き継続し、平行してデータ解析を行い、学会発表を行う。 またfMRI研究も開始する。
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Research Products
(5 results)