2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J05718
|
Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
吉村 正俊 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品工学研究領域, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 病原性細菌 / 自家蛍光指紋 / 励起蛍光マトリクス / 生菌数定量 / 菌種判別 / 多変量解析 / PLS回帰分析 / 主成分分析 |
Research Abstract |
本研究課題では、①蛍光指紋による生菌数推定手法の開発、②蛍光指紋による菌種の判別手法の開発、そして③ファイバープローブによる多検体検査システムの開発、の3点を目的としている。 研究実施計画において、二年目は、目的②を達成することに主眼を置いた。菌種判別手法の開発においては、各種細菌の平均的なスペクトルデータを参照蛍光指紋として定義し、判別アルゴリズムの中で使用する。参照蛍光指紋を定義するためには、異なる菌種の細菌から蛍光指紋スペクトルデータを測定できることが必要であり、そのための実験プロトコルを検討した。具体的には、食中毒に関連する代表的な5種類の細菌をモデル系として、培養方法・細胞洗浄・測定用の懸濁液の調製などの一連の操作について妥当な方法を探り、分光蛍光光度計の測定パラメータの調整を行い、明確な蛍光指紋データを測定できる手法を見出した。また、判別アルゴリズムを作成する上で、そもそも各種細菌の自家蛍光指紋にはその種類を判別しうる情報が含まれているのかどうか? の点について、検証を行った。上記の細菌群の蛍光指紋スペクトルデータに対して主成分分析を行うことにより、特定の波長条件において、菌種の違いを判別しうる情報が含まれていることが示された。 三年目に実施予定であった目的③について、多検体計測システムのプロトタイプを構築した。具体的には、分光蛍光光度計・ファイバープローブ・XY自動ステージ・インキュベーターを組み合わせ、それらの装置を連動させて制御するプログラムを作成した。本システムにより、4~60℃の範囲で試料温度を保ちっっ、縦横150mmのXY走査範囲で蛍光指紋の多点計測を自動化し、測定における省力化および時間短縮が可能となった。
|
Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
|
Research Products
(5 results)
-
-
-
[Presentation] 蛍光指紋による菌種判別の可能性2013
Author(s)
吉村正俊, 川崎晋, 杉山純一, 蔦瑞樹, 藤田かおり, 柴田真理朗, 粉川美踏
Organizer
日本防菌防黴学会第40回年次大会
Place of Presentation
千里ライフサイエンスセンター(大阪府)
Year and Date
2013-09-10
-
-