2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12J06018
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
成田 岳雄 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | DNA修復 / ユビキチン |
Research Abstract |
Dm修復応答に関わるユビキチン化酵素RNF8とRNF168の機能解析 研究の背景: 申請者が所属する研究室では、E2ユビキチン結合酵素UBC13の相同組換えにおける働きを明らかにし、ユビキチン経路がDNA2重鎖切断修復において重要な役割を果たしている事を示した(Zhao GY et al. Mol Cell 2007)。その後、UBC13と結合するE3ユビキチン化酵素としてRNF8とRNF168が報告された。(Mailand N et al .Cell 2007, Huen MS et al, Cell 2007, Doil C et al, Cell 2009, Stewart GS et al. Cell 2009)しかし両者の機能の相互関係は不明な点が多かった。 研究目的: RNF8およびRNF168の2重遺伝子破壊細胞を創り、両者の機能的相互関係を解明する。 閻題点と解決方策: 複数のユビキチン化酵素が互いに相補しあいながら機能する場合、単一遺伝子破壊ではその相補性を解明できない。同様に遺伝子ノックダウン(~90%しか発現抑制できない)でもできない。これらの問題点を克服する為に、多重遺伝子破壊株を作成し表現型解析した。 研究方法、特色: 本研究の特色は、(i)多重変異体を作成する点と、(ii)既に研究室で作製されたユビキチン化酵素欠損株(UBCI3-/-,RAD18-/-など)を対照できる点である。完全機能欠失型の多重変異体を用いる事で、複数のE3ユビキチンリガーゼが互いにどのように相補し合っているのかを解明できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
RNF8とRNF168の2重変異体を作成し、DNA2重鎖切断経路、複製後修復経路における両者の働きを調べた。mF8とRNFl68はDNA修復経路ごとに異なった相互関係を及ぼしていることがわかった。相同組換え経路においては以前から報告されていたようにRNF8とRNF168は同一経路上で働いているのに対し、非相同末端結合ではRNFI68のみが働いている。またRNF8は複製後修復経略を促進しているがRNF168はそのRNF8の働きを抑制している事が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
非相同末端結合経路と複製後修復経路においてRNF8とRNF168破壊株が示す表現型が異なるため、トリcDNA/タンパク質データベースは不完全であり、また、亜種に因るSNVがユビキチン鎖結合部位の同定に影響を与えることが考えられたため、RNA-seqでプロテオーム用のリファレンスデータベース作成を開始した。リファレンスが出来た後に野生型とRNF8,RNF168破壊株についてユビキトームを調べ、基質を同定後、その生物学的意義を解析する。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Structure-specific endonucleases Xpf and Mus81 play overlapping but essential roles in DNA repair by homologous recombination.2013
Author(s)
Kikuchi K, Narita T, Pham 〓, Iij〓 J, Hirota K, Islam SK, Mohiuddin M, Okawa K, Bori T, Fukagama T, Essers J, Kanser R, Whithy NC, Sugasawa K, Taniguchi T, Kitagawa K. Takeda S.
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Journal Title
Cancer Res.
Volume: (in press)
DOI
Peer Reviewed
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