2013 Fiscal Year Annual Research Report
骨再生を目的とした表面修飾高機能化カーボンナノチューブの開発
Project/Area Number |
12J06076
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平田 恵理 北海道大学, 大学院歯学研究科, 特別研究頁(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2014-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / 線維芽細胞増殖因子 / 高機能化CNTs / 骨 / 骨髄間質細胞 / 国際研究者交流 / フランス |
Research Abstract |
CNTsは表面にタンパクなどを修飾することにより, 生体適合性を付与するだけでなく目的に応じて高機能化することが可能である. 線維芽細胞増殖因子(FGF)は, 骨髄間質細胞(BMSC)の増殖を促進することがすでに報告されている. また, 初期の骨再生を促進することも報告されている. そこで本研究では, CNTsを表面修飾として骨再生に応用するために, FGFをCNTsに化学的に修飾した高機能化CNTs (FGF-CNTs)を開発した. FGFを化学的に修飾後も, 細胞増殖に対する効果は維持されていた. また, FGF-CNTsをコラーゲンスポンジ表面にコートした, FGF-CNTコートスポンジを作製し, ラット頭頂部の骨膜下に埋入したところ, スポンジのポア内部に骨形成が観察された. これは, 骨形成時においてCNTsがスポンジの構造を保持し, 表面のFGFが骨形成を促進したと考えられた. この方法を用いて, 骨誘導性低分子ペプチドをCNTsに修飾し, さらに安全で効果的な骨形成のための高機能化CNTsを開発している. また, CNTsの長期的な安全性の評価のために, CNTsでコートしたコラーゲンスポンジ(CNTコートスポンジ)をラット大腿骨に埋入し, 2年後にサンプリングしTEMにて周囲組織を観察した. コラーゲンは全て吸収されており, 残存したCNTsの起炎性は弱く, マクロファージ等に貧食された. さらに, CNTsは組織内部で分散していた. これより, CNTsは生体適合性が高く, 生体内では分散する傾向があることが示された.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(2 results)