2012 Fiscal Year Annual Research Report
M・ブーバーにおけるヘブライ語聖書に根差した精神的シオニズム
Project/Area Number |
12J06179
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀川 敏寛 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | キブツ・デガニア / シオニズム / ヘブライ大学 / ハイデルベルグ大学 / ヘブライ語聖書 / 聖書翻訳 |
Research Abstract |
1.京都哲学会誌『哲学研究』の594号と595号に投稿 自身の研究課題である精神的シオニズムにおける聖書翻訳の意義を明らかにし、研究課題のイントロ部分を論文という形でまとめた。 2.イスラエルのキブツ・デガニアにおけるフィールド調査活動 研究実施計画にて訪問予定だったキブツ・デガニア博物館において、初期シオニストであるA・D・ゴードンのキブツ設立理念や、キブツ設立に際する思想的影響に関する「情報収集」をおこなった。 3.イスラエル・ヘブライ大学での国際ワークショップに参加し、イスラエルのブーバー研究者と交流 メンデス・フロール名誉教授とハービー名誉教授の研究発表を聞き、質問や討議に参加し、シカゴ大学において自身の領域やテーマで研究をしている学生と研究課題について議論する機会を持った。 4.日本宗教学会第71回学術大会における口頭発表 イスラエルでの資料収集の成果報告を行った。 5.日本基督教学会第60回学術大会における口頭発表 イスラエルでの資料収集の成果報」を行った。約40名の口頭発表者の中から3人の優秀者に選ばれた。 6.ドイツ・ヘッペンハイムにおける「ブーバー学会の学術大会に参加」し、現地の研究者と交流 ドイツのブーバー研究者と交流し、研究課題についての意見を仰いだ。 7.ヘッペンハイムにおけるブーバー博物館での「ブーバー聖書翻訳50周年記念式典」に参加 式典に参加。展示会が開かれ、研究計画で記載した資料収集の達成o 8.ハイデルベルグ大学の「ブーバー聖書翻訳50周年国際学会」に参加し、論文の執筆依頼 ハイデルベルグ大学で開かれた国際学会に参加し、ここでの発表を基に刊行される著作に論文を執筆する依頼を受けた。 9.ドイツ・ハイデルベルグ大学のユダヤ学研究所に訪問 3月より本研究所に客員研究員として受け入れられ、自身の研究課題を深めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では、年間2本の論文発表と年間2本のレフェリー付き専門誌(学会誌など)への投稿を目標に研究活動に従事する予定でいたため、その目標を怠りなく達成することができた。京都哲学会の『哲学研究』への二度にわたる投稿、日本宗教学会での学術大会での口頭発表。また日本基督教学会学術大会での口頭発表では、優秀発表者に選ばれたとのことである。それによって来年度の日本基督教学会誌への執筆依頼を受け、研究成果が目に見える形で評価された。最後に、当初から予定していた海外研修も、イスラエルとドイツの両方へ行くことができ、それぞれの地で国際学会に参加し、研究成果を世界へと発信したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究課題を遂行するに当たって最も適した場所であるイスラエルとドイツを拠点にする。現地の図書館では、研究のために必要な資料が全て揃っているため、ここで研究課題を実施することが最も適しているからである。またそれぞれの地で、国際学会に参加し、現地における研究者との交流を深めるのみならず、自ら研究発表をすることによって、成果を発信する機会を持つ予定である。更に、研究発表と同時に、現地の学会誌や著作への投稿を行い、自らの研究を具体的な論文として形に残す予定である。海外での研究生活を機会に、世界基準に相応しい日本の研究を積極的に海外へと発信して頂きたい。
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Research Products
(4 results)