2014 Fiscal Year Annual Research Report
病原メカニズムの解明に基づく海産白点虫症対策の確立
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12J06422
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
善家 孝介 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 海産白点虫 / ワクチン / 病原因子 / テトラヒメナ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究の目標は、同定した病原因子候補について、組み換えタンパク質を作製し、ワクチンとしての効果を評価することであった。具体的なワクチン候補として、酸性リン酸化酵素(PTP1b)とタンパク質分解酵素(cathepsinL-like)を用いた。 ・テトラヒメナ発現系を用いたワクチン生産の予備実験;テトラヒメナ発現系を利用して生産した組み換えタンパク質の抗原性を確認するために、海産白点虫の既知の抗原であるi-antigenの組み換えタンパク質を生産し、実験魚(ブラックモリー)に摂取しワクチンとしての効果を確認した。攻撃試験後の生残率、ELISAによるi-antigen特異抗体の抗体価、いずれにおいても対照区に比べ、ワクチンを接種した魚において上昇が見られたことから、テトラヒメナ発現系で作製した組み換えタンパク質が抗原性を有することが分かった。 ・テトラヒメナ発現系を用いた病原因子候補の生産:前年度に、i-antigenの生産に関する最適化は行っていたが、同様の方法では上記の病原因子候補を効率的に生産することができなかった。そこで、さらなる最適化を検討した結果、コドンの最適化が有効であることが判明した。同じ、繊毛虫類であることから、コドンの最適化は不要であると予測していたが、特定のコドンについては、テトラヒメナのコドン使用に最適化することが必須であることが判明した。 ・養殖対象魚を用いたワクチン試験:海産白点虫の被害が甚大である、マダイについて、上記のi-antigen、PTP1b、cathepsinL-likeを抗原としたワクチン試験を行うことを計画していたが、上述した理由により、組み換えタンパク質の生産が遅れたため、期間内に試験を行うことはできなかった。これに関しては、受け入れ教員の協力の下、引き続き実行中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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