2013 Fiscal Year Annual Research Report
圧縮性全体安定性解析による極超音速3次元渦ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
12J06456
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大道 勇哉 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 流体不安定性 / 圧縮性流体 / 数値流体力学 / 極超音速 / 渦 / 全体安定性解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、圧縮性流体に対する全体安定性解析法の確立及びその有効性を示すことと極超音速流れに生じる縦渦の性質を解明することである。本年度は次の2点を重点的に研究した。 (1)渦の安定性に対する圧縮性の影響の解析 渦の安定性に対する圧縮性の影響の解明は、燃料混合の高効率化などの様々な目的において非常に重要となるテーマの一つである。本研究ではキャビティ流を対象とした圧縮性渦流れの全体安定性解析を行った。その結果、非圧縮流において支配的となる渦の不安定モードは、圧縮性流ではマッハ数が増加するほど安定化することがわかった。さらに、この安定化は圧縮性によって生じるバロクリニックトルクが主な要因であることが示唆された。これらの結果は圧縮性全体安定性解析によって初めて得られるものであり、提案した手法の有効性を実証できたと考えている。 (2)衝撃波を含む流れ場の全体安定性解析法の開発 昨年度までの研究によって、これまで多く用いられてきた全体安定性解析法(千葉の方法)を単純に圧縮性流れに拡張すると、衝撃波を含む流れを解析した際に衝撃波を数値的に捉えることによる数値的不安定性の影響を大きく受けてしまうことがわかった。そこで本年度は、衝撃波の影響を抑えるために線形化ナビエ・ストークス方程式を用いた全体安定性解析法を開発した。そして、開発した手法が衝撃波を含む流れの物理的な安定性を解析可能であることを確認した。今後は、本手法を用いることによって衝撃波・境界層干渉などの衝撃波を含む流れの全体安定性解析を実施可能であるため、本研究の意義は大きいと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(3 results)