2014 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア内膜におけるタンパク質の制御機構に関する生命情報学的解析
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12J06550
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
深沢 嘉紀 独立行政法人産業技術総合研究所, ゲノム情報研究センター, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / タンパク質 / バイオインフォマティクス / 輸送経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度までに開発を進めてきたミトコンドリアへの輸送に関わるN末端のシグナル(プレ配列)予測器をMitoFatesと命名し、当該分野で代表的な国際学会ISMB2014にて口頭発表を行い、また原著論文として発表した。既存の予測器に比してプレ配列予測の精度が高く、切断部位の予測に関しても精度を向上させたことが特徴である。精度の高さから、プロテオームのような大規模データに対しても偽陽性の割合を押さえつつ解析することが可能となっている。 また、これまでに開発したミトコンドリアの1本型内膜膜貫通領域の予測器と切断部位が得られている出芽酵母のデータを付き合わせて解析を行った。膜貫通領域内部、あるいは下流で切断を受けるものは新規基質の候補となり得るためリスト化を行い、博士論文の一部として公開している。 次なる課題として、開発したMitoFatesを用いることで、真核生物においてミトコンドリア移行プレ配列が進化的にどのような変遷を行っているかの解析を行った。プレ配列の認識と輸送にはミトコンドリア外膜のTOM40、ならびに内膜のTIM23複合体が協調的に働くことが知られているため、これら複合体の各遺伝子の有無とプレ配列の割合を解析した。真核生物から広くゲノムと遺伝子領域が得られる50種程度収集し、先述した複合体の各因子の有無を計算したところ、各因子の獲得時期は多様であることが示唆された。計算の結果、プレ配列の割合は、Tom20と協調的に働くことが知られるTom22ならびに内膜複合体Tim23の因子Tim21の有無と相関していることが示唆された。これらの因子が獲得され原始的な複合体が出現し、プレ配列の輸送系が次第に系統別に確立されていったであろうことが推測される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] MitoFates: Improved Prediction of Mitochondrial Targeting Sequences and Their Cleavage Sites.2015
Author(s)
Fukasawa, Y., Tsuji, J., Fu, S. C., Tomii, K., Horton, P., Imai, K.
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Journal Title
Molecular & Cellular Proteomics
Volume: 14
Pages: 1113-1126
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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