2013 Fiscal Year Annual Research Report
マルチプロトコル・マルチサービス光アグリゲーションネットワークに関する研究
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12J06849
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
佐藤 丈博 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 次世代ネットワーク / 光アグリゲーション / 光アクセス / ネットワーク仮想化 / 省電力 |
Research Abstract |
本研究課題では、プロトコルや要求QoSの異なる複数の通信サービスを統台的に収容可能な次世代光アクリゲーションネットワーク技術の確立を目的とする。局側装置(OLT)と加入者装置(ONU)のプログラマブル化、および両装置間を多対多で接続し柔軟な帯域割り当てを行う全光ネットワークにより、加入者へのサービスの適応的提供やネットワーク全体の消費電力削減等を目指す。 平成25年度は小課題A「ネットワーク制御方式」および小課題B「マルチプロトコル収容アーキテクチャ」について研究を行った。提案方式では各物理OLTにおいて、提供するサービスに対応した論理OLTを生成する。論理OLTを物理OLT間で仮想マシンのようにマイグレーションさせ、さらに光ネットワークを協調同期制御することにより、任意のOLTから任意のONUへサービスを提供することが可能となり、トラヒックの集約・分散や障害発生時の収容替え等が実現される。本年度はネットワークの省電力化を目的とした論理OLTの配置最適化について提案を行い、計算機シミュレーションにより省電力効果の評価を行った。さらに、マイグレーション動作の具体的な手順について検討を行い、プログラマブルOLT/ONUと光スイッチからなるプロトタイプシステムの実装により、その実現可能性を確認した。 以上の研究内容について平成25年7月に台湾で開催された国際会議HPSR 2013で口頭発表を行った。また、11月に米国で開催された国際会議MPLS 2013においてプロトタイプシステムの展示を行ったほか、平成26年2月には伊・ミラノ工科大学および仏・テレコムブルターニュで開催されたワークショップにおいて口頭発表を行った。さらに、電子情報通信学会の和文論文誌Bに論文を投稿し、平成26年7月号での掲載が決定している。その他に共著として、国際会議発表4件、国内学会発表4件がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究課題として挙げた小課題A「ネットワーク制御方式」および小課題B「マルチプロトコル収容アーキテクチャ」について具体的な提案を行い、目標として掲げていた国際会議での発表や論文誌への採録を達成することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は3年間の研究活動の集大成として、小課題C「プロトタイプ実装」に本格着手する。本年度までに取り組んだ小課題Aおよび小課題Bの成果を反映し、国際会議等におけるデモンストレーション展示や相互接続実験、論文誌への実験報告の投稿を行うことで、将来の実用化への道筋をつける。
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Research Products
(11 results)