2012 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙におけるバリオンの進化の解明を目指した超軽量・高角度分解能X線望遠鏡の開発
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12J07045
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
三石 郁之 首都大学東京, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | X線望遠鏡 / MEMS |
Research Abstract |
我々のグループでは将来衛星搭載に向け、半導体微細加工技術で知られるMEMS技術を用いて、独自の世界最軽量X線望遠鏡の開発を進めている。これまで1段型望遠鏡の製作および集光実証に成功しており、本年度は2段型望遠鏡の製作・評価を試みた。2つの望遠鏡を組み合わせた2段型望遠鏡は、光軸方向以外からのX線を焦点に結像するために必須となる。この組み合わせのさい、有効面積の損失および角度分解能の劣化を防ぐため、並進・回転方向に精度良く組み合わせる必要がある。そこで本年度は、自身が設計の一部を担当した組み合わせ専用の装置を導入し、まずは試験が比較的容易な可視光を用いた照射試験を行うことで、2段型望遠鏡の評価工程の確立を行った。その後X線照射試験を行うことで、本手法世界初の2段型望遠鏡によるX線の結像に成功した(Mitsuishi et al,in prep)。しかしながら集光力は期待されていたものより1桁以上低く、さらに正規反射以外の迷光成分が卓越していた。この迷光成分としては、1段目望遠鏡で反射した光が2段目望遠鏡で反射されることなく、直接検出されるものがほとんどであった。そのため集光力の向上には、変形精度および反射面形状の改善が課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
集光力が予想されたものより1桁以上小さかったものの、2段型望遠鏡の評価工程を確立し、初めて2段型望遠鏡に対してX線照射試験を行ったことは大きな進展となった。また、本試験により変形精度および反射面の形状精度の改善が必須となることも分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
変形精度の向上を目指し、変形プロセス中の温度や圧力の条件出しを行っていく。また、曲率半径を変えた治具を用いて変形の条件出しも並行し行っていく。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Ultra-Lightweight and High-Performance MEMS-based X-ray Optics for Future Astronomical Missions2013
Author(s)
I. Mitsuishi. Y. Ezoe, T. Ogawa, T. Kakiuchi, M. Ikuta, T. Ohashi, K. Mitsuda, M. Horade, S. Sugiyama, H. Yamaguchi, R. Riveros, Y. Kanamori, K. Nakajima, K. Morishita
Organizer
JSPE
Place of Presentation
東京工業大学
Year and Date
2013-03-14
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[Presentation] MEMS-based novel X-ray optics for future astronomical missions2012
Author(s)
I, Mitsuishi. Y. Ezoe, T. Moriyama, T. Ogawa, T. Kakiuchi, T. Ohashi, M. Mita, Y. Maeda, K. Mitsuda, M. Horade, S. Sugiyama, R. Riveros, H. Yamaguchi, Y. Kanamori, K. Morishita, K. Nakajima, R. Maeda
Organizer
Optical MEMS & Nanophotonics
Place of Presentation
Banff, Canada
Year and Date
20120806-20120809
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