2013 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙におけるバリオンの進化の解明を目指した超軽量・高角度分解能X線望遠鏡の開発
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12J07045
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
三石 郁之 首都大学東京, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2014-03-31
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Keywords | X線 / 望遠鏡 / MEMS |
Research Abstract |
我々のグループでは、マイクロマシン技術の一つであるMEMS (Micro Electro Mechanical Systems)技術をX線望遠鏡の製作に応用することで、世界最軽量望遠鏡を実現し、最終的には次世代衛星への搭載を目指している。本望遠鏡は、薄い基板に世界最小101μmスケールで反射鏡を敷き詰めることで、原理的に従来の望遠鏡より一桁以上軽く(有効面積~1000cm^2/kg)、かつ同時に高い角度分解能(~15秒角)を実現することができる。X線望遠鏡は、光軸方向以外からの入射光子を結像するため、二枚の望遠鏡を組み合わせる必要があり、この組み合わせ精度が最終的な望遠鏡の性能(有効面積や角度分解能)に大きく寄与してくる。そこで本年度は、自身が設計の一部を担当し、業者様と協力することで、従来の組み合わせ装置に改良を施した。測定系の改善と併せ、反射面の突起構造を除去するような製作プロセスの改善、および二段目望遠鏡に重金属を成膜し、X線照射試験を行った。結果、FWHM<10分角、集光力として一桁以上の改善に成功した。 また、本年度は自身が本望遠鏡の光線追跡シミュレーションの構築を行い、原理的に達成しうる性能を定量的に評価した(Mitsuishi et al.投稿中)。これは将来的には応答関数の構築につながり、目標とするサイエンスミッションの観測feasibilityを評価する上で必須となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度と比較し、二段型望遠鏡の結像試験にて得られた、特に有効面積が飛躍的に向上したのは大きな成果である。さらに、今後のサイエンス要求への観測feasibilityを定量的に評価する上で必須である光線追跡シミュレーションが構築されたことも大きな進展だと考えられる。しかしながら、望遠鏡の主要性能である角度分解能にまだ課題が残るため(目標はHPD<1分角)、是非とも来年度は角度分解能の改善を目指したい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は角度分解能の改善が最重要課題となるため、劣化の主要因と思われる、(1)反射面のラージスケール(>10μm)の粗さの低減、および(2)変形精度の向上を目指す。変形プロセスは、高温プレス加工を施すことで望遠鏡を球面変形し、角度分解能を向上させるためのプロセスである。しかしながら、曲率半径が設計値からずれたり、理想的な球面形状から歪んで変形された場合、角度分解能・有効面積の損失に寄与してしまう。そこで今後は、(1)を目指しドライエッチングプロセスの改善、および(2)の実現に向け、変形プロセス中の圧力および温度の条件出しを行っていく。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] 銀河面からの軟X線背景放射2013
Author(s)
三石 郁之, 佐藤 寿紀, 佐々木 伸, 大橋 隆哉, 森鼻 久美子, 辻本 匡弘, 満田 和久, 山崎 典子, Dan McCammon
Organizer
日本天文学会秋季年会
Place of Presentation
東北大学
Year and Date
2013-09-12
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[Presentation] Assembly of a MEMS-based Wolter type-I X-ray optic toward a future planetary exploration mission2013
Author(s)
I. Mitsuishi, Y. Ezoe, T. Ogawa, T. Kakiuchi, M. Ikuta, T. Hayashi, T. Sato, T. Ohashi, K. Mitsuda, K. Morishita, and K. Nakajima
Organizer
Optical MEMS & Nanophotonics
Place of Presentation
Kanazawa, Japan
Year and Date
2013-08-21
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[Presentation] He Flow Rate Measurements on the Engineering Model for the Astro-H Soft X-ray Spectrometer Dewar2013
Author(s)
I. Mitsuishi, Y. Ezoe, K. Ishikawa, N. Iijima, T. Ohashi, R. Fujimoto, K. Mitsuda, S. Tsunematsu, S. Yoshida, K. Kanao, M. Murakami, M. DiPirro, P. Shirron, and the SXS team
Organizer
The 25^<th> Space Cryogenics Workshop
Place of Presentation
Alaska, U. S.
Year and Date
2013-06-24
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