2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナトリウムイオンクラスタリング貯蔵を実現するための新規ナノスペースカーボンの創製
Project/Area Number |
12J07047
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
石井 陽祐 名古屋工業大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ナトリウムイオン / 二次電池 / メソポーラスカーボン / X線回折 |
Research Abstract |
本年度は, 前年度に引き続きナトリウムイオンクラスタリング貯蔵を実現するためのナノスペースカーボン電極の探索を行うとともに, ナノスペースカーボンにおけるアルカリイオン貯蔵メカニズムの解明を目指した。具体的には, 規則性多孔質炭素(メソポーラスカーボン)をナノスペースカーボン電極のモデル試料として設定し, 研究を行った。 本研究で用いたメソポーラスカーボンは, イオン貯蔵が期待できるナノスペースとして「細孔直径が約6nmの規則配列したメソ孔」, 「細孔直径が約4nmのメソ孔」, および「細孔直径が2nm以下のミクロ孔」を含む材料である。ここで, このメソポーラスカーボンのナノ構造制御については, 不活性雰囲気下における加熱処理により行うことができる。そこで, 本年度は様々な温度(900~2300℃)で加熱処理したメソポーラスカーボンを作製し, メソポーラスカーボンのナノ構造とアルカリイオン(リチウムイオン, ナトリウムイオン)貯蔵特性の関係性について検討を行った。なお, このメソポーラスカーボンにおけるナノ構造の温度変化を解析する過程の一部で, 昨年度開発した粉末X線回折を利用した構造評価法を利用している。 作製したメソポーラスカーボンのナトリウムイオン貯蔵特性は, メソポーラスカーボンを作用極, 金属ナトリウムを対極, 0.5M NaClO_4/PCを電解液とした二極式セルを用いて, 定電流充放電測定により評価した。メソポーラスカーボンのリチウムイオン貯蔵特性, ナトリウムイオン貯蔵特性はどちらも処理温度に応じて変化し, ミクロ孔容積のもっとも大きな試料(1200℃で処理した試料)が最も大きな貯蔵容量(初回サイクルの可逆容量 : 約140mAh/g)を示すことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度当初はナノスペースカーボンにおけるイオン貯蔵メカニズムの解明を進める予定を立てていた。本年度は様々な種類のナノスペースカーボンについてイオン貯蔵特性の評価を行うことで, イオン貯蔵サイトについての現象論的な検討がある程度進められたが, X線回折やラマン散乱を用いた分光学的な解析は当初の予定ほど進展しなかった。このため③と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(5 results)