2014 Fiscal Year Annual Research Report
時間平均されたカレントゆらぎに対する統計力学的理論形式の実践的展開
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12J07538
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
根本 孝裕 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 大偏差原理 / 稀に起こる事象 / レアイベントサンプリング / 動的拘束模型の動的転移『国際研究者交流』 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は採用期間の最後ということもあり、今までに得られていた結果を論文にまとめると同時に、海外を含めた様々な場所へ出張して研究成果の発表を行った。 実際に研究実施計画に書かれていたように、2014年6月に3週間、2014年10月から2ヶ月間、そして2015年2月14日から3週間ヨーロッパを出張した。それら訪問の中で、パリ第7大学のFrederic van Wijland教授とVivien Lecomte博士との共同研究を続け、それに関連した論文が論文誌J. Stat. Mech. に受理された[J. Stat. Mech. P10001 (2014)]。論文の主な内容は、動的拘束模型における動的一次転移点上の有限サイズスケーリングである。技術的な内容ではあるが、時間平均量ゆらぎに対する統計力学的理論形式をガラス転移に応用する上で、不可欠な研究であると考えている。 研究成果の発表についても、6月10日からイギリスのWarwick大学で、9月17日から京都で開催された国際会議で招待講演を行い、また、10月20日からイスラエルで開催された国際会議に参加し、ポスター発表を行った。国内でもその仕事は評価され、2015年3月21日に日本物理学会第9回若手奨励賞を『定常確率過程に関する大偏差関数の”測定”と”操作”にもとづいた評価法の開発』の研究により受賞し、その受賞記念講演を行った。また本研究内容をまとめた申請者の博士論文は、その独創性よりSpringer Thesesとして選ばれ、本として出版されることが決定している。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)