2012 Fiscal Year Annual Research Report
光および酸化開裂反応を利用したアセン類の合成と有機半導体材料への応用
Project/Area Number |
12J07628
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
勝田 修平 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ペンタセン / 光反応 / 有機電界効果トランジスタ |
Research Abstract |
ペンタセン前駆体であるPDKの溶解性を向上させ、塗布変換型トランジスタへと応用するためにPDKヘアルキル基の導入を行い、2,3,9,10位にアルキル基を有するalkylated-PDK(Et-PDK,Pr-PDK,Hex-PDK)の合成に成功した。合成したEt-PDK,Pr-PDK,Hex-PDKに青色光を照射することによってそれぞれ対応するEt-PEN,Pr-PEN,Hex-PENへと変換した。光反応をuv-Vis,NMR,IRを用いて追跡した結果、定量的に進行していることを確認した。また、薄膜での光反応の進行も確認した。次にEt-PDKを用いて塗布変換型OFETを作成した。測定の結果、トランジスタ特性を観測することはできなかった。そこで原因を追求するために、薄膜のAFMを測定したところペンタセンと比べて結晶成長において明確な差異が認められた。PDKからペンタセンを作成した場合、光反応に伴ってペンタセンの結晶成長が確認できた。しかしながら、Et-PDKからEt-PENを作成した場合、光反応が進行しても結晶成長を確認することができなかった。この結果よりEt-PENの結晶性の低さが電荷輸遂を阻害しているものと考えられる。また、結晶性の違いは結晶からの蛍光によっても確認できる。ペンタセンの場合、会合に由来する発光が675-800nmに観測できる。しかし、Et-PENの場合は会合に由来する発光を確認することができなかった。ペンタセンは結晶性の高い材料であり、その結晶性が短いエチル基の導入によって大きく弱められることは興味深い。結晶中での弱いπ-スタッキングを生かし、alkylated-PENのOFETやOPVCへの応用が期待できる。機薄膜太陽電池への応用が期待できる。
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Research Products
(5 results)