2012 Fiscal Year Annual Research Report
里親家庭への社会的支援のあり方とその課題:里親の実子に着目して
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12J08056
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
山本 真知子 日本女子大学, 人間社会研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 里親養育 / 里親の実子 / きょうだい支援 / 社会的養護 / 社会福祉学 |
Research Abstract |
交付申請書には平成24年度の研究計画として以下の4点を挙げた。それぞれの具体的内容と意義・重要性は以下のとおりである。 1、里親制度やファミリーホームに関する文献の整理 日本において近年里親・ファミリーホームなどの家庭養護を推進する動きがあり、里親やファミリーホームに関する研究が増えつつある。その上で、制度・政策を含め家庭養護の論文の整理を行い、ファミリーホームの初の実態調査にも関わった。法律の改正や社会的養護の中で育つ子どもの家庭状況など社会的養護に関する対応への変化が大きいため、調査を報告書にまとめ、その他の文献等内容を整理したことには意義があると考える。 2、イギリスの実子支援の内容について文献・情報を収集、整理 里親家庭の実子への支援に関する研究は国内ではほとんど行われていない。その為、イギリスをはじめアメリカなども含め国外の研究や実践の文献・情報を収集した。国外でも実子に関する文献は里親に関する研究の中でも相対的に少ないことが明らかになった。また、実践も広く公開されているものが非常に少ないので、実際に国外の里親支援機関などで働いている方に話をうかがうことなどを行った。 3、日本の里親支援や障害児のきょうだいの支援について、フィールドワークにおける情報収集と整理 里親家庭の実子における近隣領域であるきょうだい研究を今年度は文献を中心に行った。里親支援に関しては、里親支援機関事業が始まったばかりではあるので直接支援機関の活動に参加し、職員にお話を伺った。きょうだい研究と実子に関する研究は投稿論文にまとめ現在査読中である。 4、里親家庭の実子へのインタビュー調査 実子へのインタビュー調査の準備段階として本年度は計画していたが、秋に本大学の倫理審査委員会の承認を受け、1月以降にインタビュー調査を開始し、現在5名のインタビューを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記区分の理由として、インタビュー調査を予定では平成25年度からとしたが平成24年度から開始できた。 反対にイギリスの支援内容に関する目的については平成25年度に本格的に実施をする予定の為、現在までは準備期間としているためである。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところおおむね順調に計画が進展しているので、平成25年度も引き続き計画を進展することができるようにしていきたい。平成25年度はインタビューやイギリスでの調査などのフィールドワークが中心となるので、インタビュー協力者などとのスケジュール調整がこれまで以上に増えると考えられる。そのため、時間の活用に注意し効率良く研究を推進していきたいと考える。
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Research Products
(4 results)