2013 Fiscal Year Annual Research Report
里親家庭への社会的支援のあり方とその課題:里親の実子に着目して
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12J08056
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
山本 真知子 日本女子大学, 人間社会研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 里親養育 / 里親の実子 / きょうだい支援 / 社会的養護 / 児童福祉 |
Research Abstract |
平成25年度の計画として以下の2点を研究計画で挙げた。それぞれの具体的内容と意義・重要性が以下の通りである。 1、里親家庭の実子への調査 平成24年度に引き続き、里親家庭の実子へのインタビュー調査を行った。平成25年6月までに10名の実子にインタビューを行った。複数径路型・等至点モデル(Trajectory Equifinality Model : TEM)とKJ法を使用し、実子の成長発達段階に沿った分析を行っている。これまで実子の研究において実子の成長に沿った分析を行った研究がなく、今後日本で里親委託が進められるにあたり非常に大きな意義があると考えられる。また、きょうだいの枠組みを実子がどう考えているのかという分析も併せて行っている。 2、イギリスにおける、実子支援の調査 8月の下旬から9月の上旬にかけて11日間イギリスにて調査・訪問を行った。イギリスにおいて実子の研究をしている研究者を訪問し、日英の研究の状況、情報交換、イギリスの実子支援について話をうかがった。さらに、里親の支援機関の視察を行った。グループ内の各部署を訪問し、里親のリクルートから支援の内容までたくさんの収穫を得られた。特にこの視察で得られたことは、里親の実子の研究が世界的にもほとんどないことや支援が困難であること、イギリスでも具体的な実子への支援はまだ始まったばかりで構築されたものではないということである。イギリスの里親の話を聞くことができ、オックスフォード大学に訪問し、実子の研究についての意見交換も行うことができ、大きな成果があった。 3、その他 国際会議に出席し、発表を行った。日本と国外の里親委託の課題点などを考え知ることができた。また、ダウン症のきょうだいの本の翻訳に携わった。これらのことから、国際的な視点で研究を捉える視点を持つ機会が増え、研究内容も発展したと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の理由として、ほぼ計画通りの調査研究を進めているためである。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、当初の計画通りにほぼ研究を進められているので、今年度も引き続き研究計画を遂行し、計画以上の進展を行うことができるようにさらに詳細な研究計画を立てて行っていきたいと考えている。
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Research Products
(4 results)