2014 Fiscal Year Annual Research Report
生体内小分子によって成熟が制御されるヒトmiRNA前駆体の探索及び機能解析
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12J08188
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺坂 尚紘 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | SELEX / in vitroセレクション / miRNA / metabolite |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、研究開始以前に構築したヒトsmall non-coding RNAライブラリーを用いてSELEX法を行い、小分子に結合するmiRNA前駆体を探索する事を目的としている。これまでの研究において、S-アデノシルホモシステイン(SAH)及び葉酸をターゲットとしたセレクションを行い、各々のターゲット分子に結合するRNAを発見した。前年度の研究においてSAHに結合するRNAはヒト培養細胞で発現が確認できなかったため、本年度は葉酸に結合するmiRNA前駆体(pre-miRNA)の解析を行った。 Pre-miRNAと葉酸の結合定数の測定を、BLI (Bio-layer Interferometry)法によって行った。葉酸をBLI測定用のセンサー表面に共有結合によって固定化し、in vitro転写合成したpre-miRNAをアナライトとして用いることで、結合定数を測定した。その結果、結合定数は約3μMとなった。様々な変異体pre-miRNAを転写合成し、それらの葉酸に対する結合定数を同様の手法を用いて測定した。その結果、pre-miRNAのループ部分の配列が葉酸への結合に必須であることが判明した。この配列はpre-miRNAの前駆体であるpri-miRNAにも存在しているため、pre-/pri-miRNAの両方が葉酸に結合すると考えられる。さらにこの葉酸結合配列は他のmiRNA前駆体には存在しないため、本研究で特定したmiRNA前駆体のみが葉酸に結合することが示唆される。 続いてヒト培養細胞を用いた実験を行った。ヒト培養細胞の培地中に葉酸を加え、miRNAの発現変化をTaqman プローブを用いた定量PCR法によって測定した。その結果、葉酸を50μM加えることでmiRNAの発現量が8割程度に低下することが分かった。ヒト培養細胞を用いたより詳細な機能解析を現在行っている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)