2014 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀初頭アメリカのシティズンシップ教育の研究--社会諸集団の多様性に注目して
Project/Area Number |
12J08307
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
斉藤 仁一朗 東北大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | シティズンシップ教育 / 社会科教育 / カリキュラム / 移民 / アメリカ化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、(1)20世紀初頭のシティズンシップ教育の史的展開の全体像の解明、(2)1916年のNEA社会科委員会報告書のカリキュラム観の分析、の二点の研究を進め、それぞれの成果を発表や論文として発信した。 第一に、20世紀初頭のシティズンシップ教育の史的展開の解明に関しては、平成24年度・25年度の研究成果を踏まえて、19世紀末~20世紀初頭の複数のシティズンシップ教育観がそれぞれに転換を遂げていく過程を史料に基づいて実証した。この論証の際には、19世紀末~20世紀初頭のアメリカにおいて、「政治的意思決定としてのシティズンシップ教育」「政治的関与を促すシティズンシップ教育」「職業的自立を促すシティズンシップ教育」「生活改善を促すシティズンシップ教育」の四種類の展開を明らかにした。この研究成果に関しては、博士論文「10世紀初頭アメリカのシティズンシップ教育の変容―子どもの多様性に対応するカリキュラムの視点から―」を東北大学に提出した。博士論文は無事に審査を合格し、平成26年度の3月に博士号を取得するに至った。 第二に、1916年のNEA社会科委員会報告書のカリキュラム観に関しては、社会科委員会の親委員会である中等教育改造審議会報告書と合わせて分析を行った。分析の際には、カリキュラムが生徒の多様性をどのように認識し、対策を講じているかについて重点的に分析を行った。その結果、社会科委員会報告書には、二つの異なるカリキュラム観が内在していること、その二つのカリキュラム観によって、多様な生徒に対応する原理を生み出していたことを明らかにした。この研究成果に関しては、2015年2月に兵庫教育大学で開催された社会系教科教育学会第26回研究大会において研究発表を行った。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)