2013 Fiscal Year Annual Research Report
部分電離プラズマ中の超新星残骸における宇宙線の加速機構と逃走過程の解明
Project/Area Number |
12J08344
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
大平 豊 青山学院大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2014-03-31
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Keywords | 超新星残骸 / 衝撃波 / プラズマ / 粒子加速 / 宇宙線 |
Research Abstract |
超新星残骸は銀河宇宙線の源として最有力天体である。宇宙線の加速過程とそれに必要な磁場についてはまだわかっていない。これまでの研究は、完全電離プラズマを仮定したが、超新星残骸からはHαも観測されており、その周りが完全電離でない事がわかっている。 初年度では部分電離プラズマ中の無衝突衝撃波とそこでの粒子加速や磁場増幅過程を調べるため、イオン化を取り入れたプラズマ粒子シミュレーションコードの開発を行い、完成に至った。 25年度は開発したシミュレーションコードを用いて計算を行った。以下の事を明らかにし、論文にした。 1 衝撃波面に流入する上流の中性粒子のフラックスの数%が、 衝撃波下流から上流へしみ出す。 2 しみ出した中性粒子は、衝撃波上流でイオン化しピックアップイオンとなり、 選択的に衝撃波を往復することで加速される。 3 しみ出した中性粒子の影響で、衝撃波遷移層の厚みがジャイロ半径のスケールから イオン化の空間スケールと大きくなる。 4 しみ出した中性粒子の影響で、衝撃波上流では音波が不安定になる。 最後の結果の4は線形解析を行い、シミュレーションのみではなく、実際の超新星残骸でも生じる可能性があることを示し、論文にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
許画していた電離過程を取り入れたプラズマ粒子シミュレーションコードの開発は予定通り完成した。シミュレーション結果により、申請者の先行研究による指摘が正しいことを示し論文にまとめた。それに付け加え、中性粒子の一部が衝撃波下流から上流に向かってしみ出すことによって音波が不安定になる事を発見し、論文にまとめた。この音波不安定性は、小スケールでの磁場の揺らぎを増幅する可能性が高く重要である事を明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(14 results)